劇的勝利も…阿部監督が称賛した4番・岡本和真の“単打”「こういう一本が大きい」

阿部監督「自分の頭の中から長打を消して。つなぐ意識が出たので」
■巨人 4ー3 広島(29日・東京ドーム)
さすがは巨人の4番の重圧に耐えてきた男だ。サヨナラ勝ちを決めた延長12回の攻撃について問われた阿部慎之助監督が、もっとも熱く語ったのが、4番・岡本和真内野手の打撃だった。
「自分の頭の中から長打を消して。つなぐ意識が出たので。こういう一本がすごく大きいと思います」
延長12回無死一塁で右前打。中崎の外角スライダーを強引に行かずに打ち返し、サヨナラのチャンスを演出した。この打席前まで4打数無安打。27日までの阪神3連戦(甲子園)でも11打数2安打と当たりが止まっていた。
「長いの(長打)を打たないとと思いすぎて、打撃がちょっと下降気味になっている部分があったので。すごくいいきっかけに。和真に関してはいいヒットになるかなと思います」。今後を見据え、チーム打撃に徹した4番の打撃を評価した。
岡本は延長12回に見せたつなぐ打撃について、「あそこは場面的にも、ああいうふうに打ちました」と振り返った。新助っ人キャベッジが先制4号2ランを含む3安打2打点。2番・若林楽人も3安打と打線を活気づけたが、やはり4番の復調なくして浮上はありえない。阿部監督の言葉からは、その思いがヒシヒシと伝わってきた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)