燕はなぜ山野辺を獲得? GM明かす背景「一番マッチする」、合流即発揮した“資質”

ロッテ2軍戦に出場したヤクルト・山野辺翔【写真:町田利衣】
ロッテ2軍戦に出場したヤクルト・山野辺翔【写真:町田利衣】

ヤクルトに加入した山野辺が合流、2軍戦即スタメンで3打数1安打1打点

 西武から金銭トレードでヤクルトに移籍した山野辺翔内野手が3日、埼玉県戸田市内の2軍練習に合流した。イースタン・リーグ、ロッテ戦に即「2番・二塁」で出場し、初打席初安打&好走塁&決勝犠飛。小川淳司GMは故障者続出の中での緊急獲得となった背景を明かし、いきなりの持ち味発揮に目を細めた。

 まだ緊張気味の山野辺が魅せた。初回1死の第1打席、ロッテ先発・サモンズの150キロを弾き返して中前打。暴投で二塁に進み、2死二塁となったところだった。澤井の一塁への強い当たりにサモンズがベースカバーに入るもセーフで内野安打となった間に、一気に本塁を狙って先制のホームを踏んだ。さらに1-1の8回1死一、三塁からはきっちり犠飛を放ち、これが決勝点となった。

「今日合流してすぐスタメンだったのでビックリしたんですけど、いつも通りできたと思います。(初回の走塁は)2アウトでランナー二塁だったので、西武時代から2アウト2ストライクでやっていたのでスタートして、山崎コーチが止めるまでは走り続けようと思っていたので、そのままいきました」と胸を張った。

 このプレーに「ああいう隙のない走塁は大事。いいものを見せてくれた」と喜んだのが小川GMだ。新たに仲間となった30歳について「かねてから評価していた。ユーティリティとして能力は高い。今回チーム事情もありながら縁があったということです」と獲得理由を説明した。

 3日試合前時点で、チーム本塁打数7はリーグ最少、チーム打率も.222にとどまっている。村上や塩見、長岡ら主力に故障者が続出中。当然ながら“打の選手”の必要性も高かったが、守備と走塁面が光る山野辺に求める役割も多い。「内野でうまく回していけると一番いい。そういう存在でいうと一番マッチするのではないか」と期待を寄せた。

(町田利衣 / Rie Machida)

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