ド軍戦で韓国女性記者“安堵” 逸材追いかけ大移動…目撃した3分間のドラマ

ブレーブス戦に出場したドジャースのキム・ヘソン【写真:ロイター】
ブレーブス戦に出場したドジャースのキム・ヘソン【写真:ロイター】

大慌ての韓国メディア女性、喜びの3分間に安堵

【MLB】ブレーブス 4ー3 ドジャース(日本時間5日・アトランタ)

 試合開始5時間前、白ブラウスの女性が大慌てでトゥルイスト・パークの記者席に到着した。「急遽、移動してきたので、昨日は間に合わなくて……」。韓国メディアの女性が、汗を拭いながらアイスコーヒーをごくごくと飲んでいた。

 彼女の“お目当て”はドジャースのキム・ヘソン内野手。前日3日(日本時間4日)にメジャー初昇格し、初出場を果たした“韓国の逸材”を追いかけ、アトランタに足を運んだ。試合前のクラブハウスでは、笑顔でインタビュー。心から嬉しそうだった。

 試合が始まると、祈るような気持ちでグラウンドを見つめていた。キム・ヘソンは、1点を追う9回にヒットで出塁したパヘスの代走として出場。続くスミスの打席で3球目にスタートを切って二塁にヘッドスライディングし、メジャー初盗塁を決めた。

 その後、スミスが空振り三振に倒れた際、一塁に送球した捕手の隙をついて三塁を陥れる好走塁も披露。代走のアナウンスから三塁到達までの約3分で、猛アピールに成功した。

 二盗を決めた際、韓国メディアの女性は拳を握っていた。だが、三塁にヘッドスライディングする際は両手で顔を覆っていた。セーフの判定を知ると、大きく息を吐いて安堵の表情を見せていた。

 安堵を浮かべていたのは、米記者も一緒だった。予定時刻にプレーボールが宣告されると、ニッコリと笑顔を見せた。前日3日(同4日)は悪天候の影響で3時間6分の開始遅延。記者席を退出したのが4日(同5日)の明朝3時だっただけに「マタアシター」ではなく「マタアトデー」と、笑いを誘っていた。

 1点差での敗戦で、ドジャースの連勝は「7」で止まったが、試合後にデーブ・ロバーツ監督は「グレートだった!」とキム・ヘソンの好走塁を興奮気味に称えた。数時間後にはマイアミへ移動する飛行機に乗る。韓国メディアの女性は寂しげな表情で「(マイアミには)行かないんです」としみじみ。“3分間”のドラマを見届け、別れを告げた。

(Full-Count編集部)

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