ド軍最速25勝の“代償”…「4.5」が示すリスク 米メディア懸念「改善の可能性は低い」

故障者続出のチーム事情で課題噴出
ワールドシリーズ連覇へ向け、開幕から順調に勝利を重ねるドジャースに懸念が浮上してきた。7日(日本時間8日)のマーリンズ戦に快勝し、メジャー最速で25勝に到達したが、その一方で米メディアが「警戒すべき数字」として、ブルペンの登板過多を指摘している。
6日(同7日)のマーリンズ戦は延長10回でサヨナラ負け。先発のトニー・ゴンソリン投手が5回を投げるも、その後は延長まで5人のリリーフを投入した。報道陣からブルペンの登板過多を問われたデーブ・ロバーツ監督は「我々はブルペンの投球回数でメジャートップにはなりたくない」と反論する場面があった。
ただ、不安の声は消えない。米メディア「ジ・アスレチック」は7日(同8日)に「シーズン序盤のMLBで警戒すべき10の数字」と題した記事を公開。その中で「ドジャースの先発投手陣は、今季、MLB史上ワースト5位に入るほど少ない投球イニング数でシーズンを終えるペースにある」と問題を投げかけた。
6日(同7日)の試合前の時点で、ドジャースの先発投手の投球イニングは「157」で、ロイヤルズの先発投手陣はドジャースの先発投手陣より46イニング多く投げていたというデータを紹介。「ドジャースの先発投手陣は、(今季ここまで)平均して4.5イニングしか投げておらず、ロイヤルズの先発投手陣はそれより平均して1イニング長く投げている」と指摘した。
さらに、ドジャースが今季既に多くの故障者が出ている事情にも触れ、「今後もこの状況が大きく改善される可能性は低そうだ」と言及。その理由として、山本由伸、佐々木朗希、ダスティン・メイの3投手を挙げて「過去に故障と無縁だったとは言えないからだ」と記した
一方で「しかし、シーズンを通して考えると、ドジャースのブルペンが余分に投げなければならない200~250イニングは、彼ら(ブルペンの投手陣)に負担を強いることになるだろう」と分析。長いシーズンを戦う上で「何より重要なのは、10月にはどのような状態になっているかということだろう」と懸念を示した。
ドジャースは7日(同8日)、エバン・フィリップス投手を負傷者リスト(IL)に入れたと発表した。野手でも主に4番を務めていたテオスカー・ヘルナンデス外野手が左足付け根の張りでIL入り。先発ではタイラー・グラスノー投手、ブレイク・スネル投手ら主力も多く離脱しており、これで15人がIL入りの異常事態となっているだけに、ブルペンへの依存度の高さは、ワールドシリーズ連覇に向けて課題となる可能性がある。
(Full-Count編集部)