大谷翔平が視界に捉える“ルース超え” またも歴史を塗り替えるか…驚異「171」の価値

得点数の21世紀以降最多は2023年のアクーニャJr.の149
またしてもレコードブックに名前を刻むのか――ドジャース・大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、敵地で行われたガーディアンズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、19号先頭打者弾をマークした。さらに2四球を選び、いずれもホームに生還。今季57得点は両リーグ1位。あまり知られていないが、今季は歴史的なペースで得点数を積み上げている。
大谷は昨年からドジャースに加入。当初はベッツ、フリーマンの間を打つ2番に入っていたが、6月中旬にベッツが死球を受けて離脱後は“代役リードオフ”を務めるようになった。しかし、1番打者として成績が向上したこともあり、ベッツ復帰後も1番が定位置に。今季もリードオフマンとして活躍を続けている。
昨季は54本塁打&59盗塁で前人未到の「50-50」を達成し、130打点と合わせて打撃部門で2冠を獲得した。あまりにインパクトが高すぎたゆえに忘れがちだが、134得点も両リーグ1位。ドジャース球団史においても、歴代9位タイに位置づけられる好成績だった。得点数が稼ぎやすいのは当然打席が多く回ってくる1番で、途中まで2番だったことを踏まえれば、十分に快挙と言える。
そして今季は、昨年を大きく上回るペースでチームの得点に関与している。開幕から8試合連続で得点を挙げ、ロサンゼルス移転後の球団新記録となる開幕8連勝に貢献。逆に、得点できなかった4月4日(同5日)のフィリーズ戦ではチームも敗れた。真美子夫人の出産のために2試合を欠場したが、チーム54試合中52試合に出場して36試合で得点。計57得点はアーロン・ジャッジ(ヤンキース)を超えてメジャー1位となっている。
今季の得点ペースは「171」。1894年のビリー・ハミルトンが樹立したメジャー記録の198得点は難しいものの、1921年に歴代2位の177得点を記録したベーブ・ルースは視界に捉えている状況だ。得点数の歴代記録は大半が1890年代や1920年代に生まれており、2000年以降で最多のジェフ・バグウェル(2000年/152得点)が歴代30位タイ、21世紀最多のロナルド・アクーニャJr.(2023年/149得点)でも47位タイとなっている。もし大谷が得点ペースを維持できれば、“白黒世界”に足を踏み入れることになる。
もっとも、オールスター後からは投手としての復帰も予定されており、今後も打者としてフル稼働できるかは不透明ではある。とはいえ、これまでもあり得ないと思われたことを、何度も塗り替えて来たのが大谷という選手だ。あまり目立つ数字ではないものの、得点数でも歴史に名前を残すことにも期待しないわけにはいかない。
(Full-Count編集部)
