守護神・大谷翔平“構想”は「迷惑なこと」 殿堂入り右腕が断言…悪影響を及ぼすワケ

ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

“大谷マニア”のアナリストが議論を提起

 二刀流復帰に向けて着々と準備が進むドジャースの大谷翔平投手に対し、驚きの議論が浮上した。“大谷マニア”として知られる米スポーツ局「FOXスポーツ」アナリストのベン・バーランダー氏がポッドキャスト番組で「先発投手として復帰して欲しいでしょうか? それとも守護神として復帰して欲しいでしょうか?」と問いかけた。

 当初、5月の投手復帰が見込まれていた大谷だが、現時点では7月のオールスターゲーム以降に復帰するプランを、デーブ・ロバーツ監督は示唆している。それでも大谷は25日(日本時間26日)に641日ぶりの打者相手の登板となる「ライブBP」に登板。31日(同6月1日)にも2度目の「ライブBP」をこなし、復帰への調整は順調に進んでいる。

 この状況に、バーランダー氏は司会を務めるポッドキャスト番組「Flippin’ Bats with Ben Verlander」で、1つの議論を提起。「ショウヘイがマウンドに戻ってきました。最近のドジャースはブルペンに問題を抱えています。守護神としての復帰を多くの人が提言しています。先発投手として復帰して欲しいでしょうか? それとも守護神として復帰して欲しいでしょうか?」と問いかけた。

 これに対し、現役時代にメジャー史上初の「200勝&150セーブ」(通算213勝、154セーブ)を達成し、殿堂入りも果たしているゲストのジョン・スモルツ氏は、抑えとしての起用は「彼にとって迷惑なことです」とバッサリ。理由として抑えの場合、登板日が指定できないことを挙げた。「自分の都合で投げられない可能性があります。抑えは、不確定要素が多いんです。怪我から復帰する彼にとって(抑えとしての起用は)利するとは考えづらいです」と述べた。

 スモルツ氏はキャリア前半を先発投手としてブレーブス黄金時代に貢献。トミー・ジョン手術を受けた後、抑えに転向して2002年に最多セーブをマーク。キャリア終盤は再び先発に戻り、2006年に最多勝に輝いた。

 抑え起用という案には「ショウヘイが投げ続けることで、健康であることを証明できたら、(抑えは)間違いなく有効な選択肢の1つだと思います」としつつ「気になるのは、ローテーションにいつ復帰するのか。そして、彼がどうやってアドレナリンと(球の)スピードをコントロールするかという点です」と指摘。その上で「復帰する投手で一番やってはいけないことは、中継ぎで登板してフルスロットルで投げてしまうことです。特に彼の場合、重要な戦力ですからね」と語った。

 さらに、先発から抑えに転向して成功した自身の経験から「登板過多になると、間違いなく悪影響があります」と抑えのデメリットに言及。さらに「私は(抑え転向に)乗り気ではなかったんです。その年はうまくはいきましたが、翌年も抑えをやることは想像できませんでした」と当時の裏話を明かした。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY