大谷翔平、ジャッジを凌駕する「107」 54HRの昨季すら“置き去り”…知られざるメジャー1位

95マイル以上の打球=ハードヒット数はメジャー最多
【MLB】メッツ 4ー3 ドジャース(日本時間3日・ロサンゼルス)
ドジャース・大谷翔平投手は2日(日本時間3日)、本拠地で行われたメッツ戦で今季23号を叩き込んだ。試合を終えた段階で、本塁打以外にも長打率や得点数でリーグ1位を記録している。さらに、“本物のパワー”を示す数値でも堂々のメジャートップに君臨。今季のさらなる進化をのぞかせる指標とはいったい……?
大谷は0-2の7回2死の第4打席、クラニックの初球のカーブを完璧に捉えた。打った瞬間に確信した一発は打球初速113.9マイル(約183.3キロ)、飛距離424フィート(約129.2メートル)、角度38度の一発。さらに1-2の9回には、あわやサヨナラ本塁打かと思われた特大の犠飛も放った。この日行われたメジャーの試合で、大谷の23号が記録した打球初速は全選手トップ。犠飛も初速101.8マイル(約163.8キロ)と力強い打球だった。もっとも、今季の大谷は例年以上に“力強い”打球を量産している。
MLB公式の「ベースボール・サバント」には「ハードヒット」と呼ばれる指標が確認できる。初速95マイル(約153キロ)以上の打球のことで、このスピード帯を超えると一気に得点期待値が上昇するため、メジャーでは重要視されている。そして今季の大谷は、ハードヒット数でも球界1位を記録している。
「ハードヒット」は計107球に達し、ボー・ビシェット(ブルージェイズ/104球)とヤンディ・ディアス(レイズ/103球)を上回ってメジャー最多。あのアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)も97球にとどまり、大谷がいかに多いかが分かる。もっとも、打席が多く回る1番だから、との指摘があったとしても、「ハードヒット%」も64.1%に達し、2位のオニール・クルーズ(パイレーツ/61.4%)に差をつけている。
大谷は44本塁打で初めて本塁打王のタイトルを獲得した2023年、「ハードヒット%」は54.2%でメジャー8位だった。54本塁打で2年連続、ナ・リーグ移籍後初の本塁打王に輝いた昨季は自己最高の「60.1%」を記録した。そして今季はさらに自己ベストを更新する勢いでハードヒットを量産している。昨年をさらに上回る62本塁打ペースでアーチを量産する大谷。その進化は、一切止まることがないようだ。
(Full-Count編集部)