鍛錬積んだオリ25歳挑む生存競争 生きた“教材”から得るリアルな情報「映像で得られない」

オリックス・福永奨「何気ない会話ができるようになってきました」
サバイバルに残り、自身の居場所を掴んでみせる。オリックスの福永奨捕手が、今季開幕から1軍に帯同し続けている。プロ4年目の25歳は今季ここまで18試合に出場。すでに過去最多の出場を遂げているが、さらなる飛躍を誓う。
チームには若月健矢捕手、森友哉捕手が在籍しており、追い求める“壁”は高い。それでも福永は宮城大弥投手や曽谷龍平投手が先発マウンドに上がる際のマスクを任されることもあるなど、着実に信頼を勝ち取っている。
若月や森、石川亮捕手らとは「競わないといけない相手ですけど、普段から良くしてもらっている。もちろん(ポジション争いで)戦う相手ではあるんですけど、チームとして親身一体になって、意見交換がうまくできていると思います」と頭を下げる。
昨季までの3年間は、主にファームで鍛錬を積んだ。「昨年までは1軍と2軍を行ったり来たりで、データの整理も大変ではありました。今年はその場で話しをさせてもらって、しっかりと解決できる。映像では得られない、ここでしかわからない情報があると思います。いろんな角度から野球が見れていますね」。充実の表情で、次なる出場機会を狙う。
実感するのは“日頃の声掛け”だ。「健矢さん、森さんたちと何気ない会話ができるようになってきました。僕の中で(今季)の1番のことだと思います。1軍にいるからこそ(相手)打者の特徴や、投手の状態を情報交換ができるようになりました。情報が多い分、昨年よりはいろんな選択肢からチョイスして進むことができていますね」。堂々とミットを構え、マウンドの投手を落ち着かせる。
(真柴健 / Ken Mashiba)

