佐藤輝明は「運に左右されないバケモノ」 通算100号の裏で起きていた“常識破壊”

阪神・佐藤輝明【写真:矢口亨】
阪神・佐藤輝明【写真:矢口亨】

6月は既に4本塁打、既に昨年の16本に並ぶ

■阪神 7ー1 日本ハム(5日・エスコンフィールド)

 パ・リーグを凌駕している虎の大砲が驚きの数字を叩き出していた。阪神の佐藤輝明内野手は5日、エスコンフィールドで行われた日本ハム戦で今季16号ソロを叩き込み、通算100号を達成。ファンの間では6月の入ってからの極端な成績から「運に頼らない男」「指標破壊マン」などの異名が飛び交っている。

 4日の日本ハム戦では“片手一本”で運んだ14号と、バックスクリーンへ15号の1試合2本塁打をマーク。5日には超高弾道弾の16号を右翼席上段に叩き込み、北海道の観衆の度肝を抜いた。

 これで1日の広島戦で放った13号と合わせ、6月は既に4本塁打。OPS1.219という強打者に相応しい数字をマークしている。一方で、6月は4安打すべてが本塁打という極端な成績だ。そのため、株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、本塁打を除くインプレーとなった打球が安打になった割合を示す指標「BABIP」は.000。この指標の平均は3割前後とされ、低いほど運悪く安打を減らしていることになる。

 あくまで4試合のみという少ないサンプルとはいえ、非常に高いOPSと比較するとセイバーメトリクスの常識を破壊するような数字だ。ファンの間では「スタンドにヒットを打てば運に左右されないことに気付いたバケモノ」「下振れが存在しない男」「こんなタイプの指標破壊は初めて見た」「えぐすぎるこいつ」と話題になっている。なお、佐藤輝の今季全体ではBABIP.333となり、やや平均より高い数値を残している。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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