フジテレビ取材証没収で公取委が「警告」 NPBは「事実誤認」と反論、ド軍WS番組巡り

NPBが反論
公正取引委員会は11日、日本野球機構(NPB)に対し、独禁法違反に当たる恐れがあるとして、再発防止を求める警告を出した。昨年の日本シリーズの期間にドジャースのワールドシリーズ関連番組を放送したフジテレビの取材証を没収したことに対する措置。これに対してNPB側は「法解釈上明らかな誤りがあり、重大な事実誤認である」と、公取委に反論する声明を出した。
フジテレビは昨年10月26日、日本シリーズ第1戦が他局で中継された同じ時間帯に、ドジャースの大谷翔平投手が出場したヤンキースとのワールドシリーズのダイジェスト番組を放送。これに対してNPB側はフジテレビの取材証を没収した。
公取委は11日、NPBの行為は、独占禁止法第19条(不公正な取引方法第14項(競争者に対する取引妨害)の規定に違反するおそれがあると指摘。NPBに対し「同様の行為を行わないよう警告した」と発表した。
一方でNPBは「取材パスの回収等によって、テレビ放送事業者と放送権ビジネス事業者の取引を妨害する意図も効果もないのは明らか」などと公式サイトで反論。今後、類似のケースが起きた場合は「取材パスの回収等は行わないことを機関決定している。テレビ放送事業者の取材及び編成権の制約につながることのないように十分配慮する」としつつも「取材及び編成権の制約と、独禁法上との問題を同じ次元で議論するべきではない」と主張した。
(Full-Count編集部)