大谷翔平、6%→29%に見た新たな”勝負球” 161キロ剛速球は不変も…28球で示した可能性

先発登板したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
先発登板したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

シンカーの球種割合が激増、2023年6%→復帰戦29%

【MLB】ドジャース 6ー3 パドレス(日本時間17日・ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地のパドレス戦に「1番・投手」で投打同時出場し、1回2安打1失点で降板した。最速100.2マイル(約161.3キロ)。エンゼルス時代の2023年8月23日(同24日)のレッズ戦以来663日ぶりの登板。本拠地は1球ごとに盛り上がりを見せたが、その中で新たな投球スタイルを見せた。

 この日の球種割合に大きな変化が見てとれた。スイーパー36%、フォーシーム32%、シンカー29%、スプリット4%。先頭・タティスJr.への初球でシンカーを選択するなど右打者の懐をえぐる球を8球投じた。

 エンゼルス時代の2023年の球種割合はスイーパー35%、フォーシーム33%、カットボール16%、スプリット6%、シンカー6%、カーブ4%。最速100.2マイル(約161.3キロ)と剛速球は術後も変わらなかったが、決して球種割合の大きくなかったシンカーを多投した。新たな勝負球を印象付けた。

 大谷の勝負球スイーパーは肩肘への負担は大きいとされ、大谷はキャンプ中からシンカー・ツーシームを多く練習してきた。走者なしではノーワインドアップから投球。このフォームで投げるのはNPB新人だった2013年以来12年ぶりだ。

 昨年12月に行われたオンラインインタビュー。大谷は「自分の中では二刀流というのを今までやってきて、長く続けたいという思いはある」と投打へのこだわりを語っていた。復帰戦で投じた28球の中で、今後への道筋をきっちり示した。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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