中日に移籍→突然のスタメンに「心臓が持たない」 激動の3日間…佐藤龍世が漏らした“本音”

井上一樹監督が佐藤龍世の“抜擢”を会見で発表
まさかの発表だった。西武からトレードで中日に加入した佐藤龍世内野手が17日、本拠地・バンテリンドームで入団会見を行い、新天地での意気込みを語った。会見では同席した井上一樹監督から突然「今日、使います」とスタメンを公言され、驚きの胸中を明かした。
背番号「65」をつけ、真剣な表情で会見場に現れた。「まず名前と顔をしっかり覚えてもらいたい。守備は内野のショート以外を守れるので、アピールしていきたい」と自身のストロングポイントを語ったところ、指揮官からは驚きの“公言”があった。
「公言しましょうか?」。井上監督が報道陣に切り出した。「きょう(スタメンで)使います。名古屋に来て、ユニホームを着て、いい形でスタートを切ったなというものを、こちらも残したい」と思いを明かし、会見会場は一時騒然となった。
佐藤龍は富士大から2018年のドラフト7位で西武に入団。2021年8月にトレードで日本ハムに移籍したが、2022年オフにトレードで再び西武に戻った。今回で3度目の移籍経験となったが、電撃トレードを伝えられ、翌日には名古屋へ移動、さらにその翌日にはスタメン抜擢という激動の3日間には、さすがに驚きを隠せなかった。
「心臓が持たないというか、心臓が何個あっても持たないよ、と思ったんですが、そうやって求められてきてるんで、結果を出すだけだと思います」
昨季はキャリアハイの93試合に出場したが、今季1軍での出場はなし。それでも2軍ではイースタン・リーグで首位打者に立つなど、実績は十分だ。主力選手が次々と負傷離脱し、開幕4番を任された石川昂弥内野手は不振のまま。深刻な得点力不足解消に大きな期待がかかる。新天地で野球ができる喜びを噛みしめた28歳が、新たなスタートラインに立った。
(木村竜也 / Tatsuya Kimura)