455億円男のトレードは「失敗した典型例」 大きく分かれる見解…電撃移籍の背景

ジャイアンツに移籍した元レッドソックスのラファエル・デバース【写真:ロイター】
ジャイアンツに移籍した元レッドソックスのラファエル・デバース【写真:ロイター】

通算215本塁打のデバース、Rソックスからジャイアンツに

 453億円男の移籍が波紋を広げている。ラファエル・デバース内野手が15日(日本時間16日)にレッドソックスからジャイアンツに電撃トレードされ、関係者からさまざまな声が上がっている。

 ドミニカメディア「Z101」でディレクターを務めるヘクター・ゴメス氏は自身のX(旧ツイッター)に通算541本塁打でレッドソックスOBのデビッド・オルティス氏の話を投稿。「助言しようと何度もメッセージを送ったんだ。でも残念ながら、彼にはコミュニケーションに問題がある。彼からの返信はほとんどなかったよ。コミュニケーションの仕方は改善する必要があると思う」と記した。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は16日(同17日)に公式Xに「ラファエル・デバースのトレードのタイミングに多くのMLB幹部、監督、コーチたちは『ショックを受けた』」とのタイトルで野球界に起きた衝撃について投稿。は監督、コーチ、フロントオフィス幹部ら20人以上に意見を求め、見解は大きく分かれていたと言及している。

 ナ・リーグ幹部の「本当にショック。オフシーズンに起こると思っていた。6月半ばになるとは予想していなかった」との談話を紹介。またベテラン球団幹部は簡潔に「コミュニケーションの失敗した典型例」と評し、双方に責任があると指摘している。

 また別のナ・リーグ幹部は「ボストンがこの決断を下すのには本当に勇気が必要だった。しかし、私はこれがこの球団にとって長期的には正しい決断だと思う」と肯定的に捉えている。その理由を「デバースはチームのロースターに完全にフィットしなくなっており、関係は明らかに悪化していたようだ。2億5000万ドル(約363億円)の支出を削減でき、若い有望な選手も得られたのは、結果的に良いトレードだと思う」と説明している。

 28歳のデバースは2017年メジャーデビュー。2019年には打率.311、32本塁打、115打点を記録した。今季は73試合出場で打率.272、15本塁打、58打点。15日(同16日)の本拠地・ヤンキース戦では15号ソロを含む1安打1打点の活躍を見せていた。通算成績は1137安打、215本塁打、697打点。移籍初戦となった17日(同18日)のガーディアンズ戦では適時二塁打を含む2安打を放った。

 オールスター戦選出1度、シルバースラッガー賞2度とレッドソックスの顔として活躍していたが、三塁手ブレグマンが加入した今季は三塁手から指名打者に。2024年から10年総額3億1350万ドル(約455億円)で契約延長していたが、これまで球団の起用法に不満を示していた。

(Full-Count編集部)

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