2戦出番なしは「頭を冷やす期間」 蘇った万波中正…13号V2ランに新庄監督「僕の作戦」

13号2ランを放った日本ハム・万波中正【写真:イワモトアキト】
13号2ランを放った日本ハム・万波中正【写真:イワモトアキト】

6月6日以来のマルチ安打「自分を見つめ直すというか、いい時間になった」

■日本ハム 4ー1 巨人(17日・東京ドーム)

 日本ハムの万波中正外野手が17日、東京ドームで行われた巨人戦で決勝の13号2ランを放った。前週には“4打席連続三振”から2試合欠場もあったが、らしさを取り戻し、新庄剛志監督も「頭を冷やす時間ができたという僕の作戦です」と目を細めた。

 2回無死一塁。万波が井上の外角低めのスライダーを捉えると、打球は右中間スタンドまで達した。リーグ2位の13号に笑顔が弾ける。伏見が2号ソロで続き、さらに2死から水谷も一発。この回3発で一挙4得点を呼び込んだ。

 10日のヤクルト戦の第3打席から翌11日にかけて4打席連続三振を喫し、2打席で交代を命じられた。12日は今季2度目のスタメン落ちで、カードが変わった13日広島戦もベンチから戦況を見守った。「もちろん悔しかったですし色々思いましたけど、もっと引きで見たらたった2試合かと思えた。入れ込みすぎてしまっていましたし、でも2試合外れて1回冷静になって、タイミングもあって、そうしたら全然大したことないじゃんってなりました」と揺れ動いた感情を明かす。

 この日は第2打席にも左前打を放ち、6月6日以来のマルチ安打をマークした。悔しかった2日間を経て結果を残し、「精神的にすごくいい時間だったなというか、自分を見つめ直すというか。そういう意味ではいい時間になったのかなと思います」としっかり振り返れるようになった。

 こんな姿を待っていた指揮官は「集中して、ああいう風に結果が出ると信じて、出てくれたので。ここから乗っていける」と願った。2試合出番なしとした理由には「彼はちょっと浮き沈みが激しい選手なので。そのへんは僕が判断してやっていくのが僕の仕事だから。全員がベストな状態で、気持ちと技術と全てをしっかり見ているので」と説明。見極めて、信じた万波が、敵地6連戦の初戦でバットで応えてくれた。

(町田利衣 / Rie Machida)

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