筒香嘉智、打率.176自覚も…「まだまだこれから」 元2冠王が語った“現在地”

DeNA復帰2年目…打率.176&3本塁打&6打点
■DeNA 4ー2 西武(18日・横浜)
その一振りにファンは興奮する。DeNA・筒香嘉智外野手は18日、横浜スタジムで行われた西武戦で8回に代打で登場すると、右翼フェンス直撃の二塁打を放った。ここまで打率.176、3本塁打、6打点と決して周囲が納得するような成績とはいえないが、2016年の2冠王は「まだまだこれからじゃないですか」と自信をのぞかせた。
8回2死、横浜に帰ってきた大砲の名前がコールされると満員のスタンドからは大歓声が上がった。「横浜の空高く ホームランかっとばせつーつーごー!」。お馴染みの応援歌を浴びながら西武・田村の5球目、147キロの直球を強振した。
大きな弧を描いた打球は右翼フェンスに直撃。本塁打にはならなかったが、球場のボルテージはさらに上昇し、ベンチの仲間も総立ちで喜びを爆発させた。
2016年に44本塁打、110打点でリーグ2冠に輝いた。DeNAの4番を長く任された通算215本塁打の男は、メジャー挑戦から5年ぶりに復帰した2024年は打率.188、7本塁打、23打点だった。今季も打率1割台にいる。
「まだまだこれからじゃないですか。夏場に向けて」
現在の状態を問うと、間髪入れずに即答した。打率が伸びていないことに対しては「もちろんです」と認識していながらも、「ファームに落ちる前がひどかったので。そこから上がってきてからは感覚もよくなっています。まあ、数字とはあまり気にしていないですよ」。
打率.115、1本塁打、2打点で5月1日に出場選手登録から抹消された。2軍での調整を経て6月3日に再昇格。以降は徐々に手応えを感じ始めているという。バリバリの4番打者として試合に出続けていた頃よりは出場機会も減っている。「それはもう監督が決めることなので、僕はそこに対しては何の感情も持っていないです」。自分がコントロールできない部分に関して、気持ちを“磨耗”する必要はない。
「状態のいい、悪いの波は小さくなってはきています。まだシーズンは長いですから」。DeNAの看板を背負っている33歳は、自らの信念を貫くだけだ。
(湯浅大 / Dai Yuasa)