ドジャースに“主力壊滅”の危機も…窮地で見せた「勝負強さ」 直後に繋がった快進撃

ベッツ、フリーマン、T.ヘルナンデスが軒並み不振
逆境の中で真価を見せ、王者の貫禄を見せた強さだった。ドジャースは6月の日程を戦い終えて、53勝32敗でナ・リーグ西地区2位のパドレスに7.5ゲーム差、3位のジャイアンツに8ゲーム差をつけ、首位を独走する。主軸の多くが絶不調に陥る中でも、後半に怒涛の快進撃を見せて首位の座を譲らなかった。
ドジャース専門ポッドキャスト「インサイド・ザ・ラビーン」で司会を務め、米スポーツ局「ESPN」の番組にも出演するブレイク・ハリス氏は、この戦いぶりを「非常に成功した6月。地区優勝争いの結末は明らか」との見出しで記事を掲載。「13日(日本時間14日)に敗れて以降、ドジャースは月末までに12勝3敗の好成績を収めた」と伝えた。
ドジャースは6月初めは5勝7敗と調子を落とし、13日(同14日)の敗戦でジャイアンツと首位タイに並ばれた。さらに6月は主力打者が揃ってキャリア最低レベルの成績に沈むという悪条件もあった。
ハリス氏は自身のX(旧ツイッター)の投稿で「クレイジーなことに6月のドジャースの2、3、4番は酷かった。それだけではなく、キャリア最悪の月間成績もマークしていた」と指摘した。6月中盤を「首位陥落の危機があっただけでなく、あっという間に3位に落ちる可能性があった」と振り返った。
ムーキー・ベッツ内野手はキャリア2番目に悪いOPS.633、フレディ・フリーマン内野手はキャリア最悪のOPS.557、テオスカー・ヘルナンデス外野手もOPS.534でキャリア4番目に低い数字だった。大谷翔平投手も月間打率.265は今季最低で、7本塁打も例年好調な6月では物足りない成績に終わった。
だが、逆に中盤からチームは勝ち続けた。不調の主力に代わって、キム・ヘソン内野手やアンディ・パヘス外野手などの若手が奮闘。チームの屋台骨を支えた。主軸が不振でも勝てるチーム力の高さが際立った1カ月となった。
ハリス記者は6月の奮闘を「とてつもなく難しい時間は終わった。7ゲーム差をつけているのだ!!!! 2週間近くで大きくリードを広げた」と、喜びを持って伝えた。
7月に入り、主力打者の復調が期待される中、ドジャースは首位固めに向けた勝負の夏を迎える。盤石とは言えないチーム状態ながら、6月の戦いぶりは、昨年のワールドシリーズ王者の底力を証明するものだった。
(Full-Count編集部)
