偉業迫るカーショーをイジり続けたフリーマン…背中押された37歳 超一流同士の世界観

カーショー苦笑い「彼はちょっと居心地悪くさせるのが上手い」
【MLB】ドジャース 5ー4 Wソックス(日本時間3日・ロサンゼルス)
ドジャースのクレイトン・カーショー投手をイジれるのは、チームメートではこの男だけかもしれない。35歳のフレディ・フリーマン内野手だ。3度のサイ・ヤング賞を誇る左腕は、2日(日本時間3日)のホワイトソックス戦で史上20人目の通算3000奪三振を達成。試合後の会見では、2歳年下の主砲から“プレッシャー”をかけられていたと明かした。
「今シーズンの初登板からずっとじゃないかな。今のところ7、8試合(実際は9試合)で投げたと思うけど、全ての試合で言われていた気がする」
ブレーブス時代の2020年にMVPを受賞したフリーマンは、2022年からドジャースへ。ここまで通算2353安打、353本塁打と堂々の実績を積んできた。一方、3000Kまであと32個だったカーショーは5月17日(同18日)のエンゼルス戦でシーズン初登板。フリーマンは「3000Kまで32個」と言って、重圧をかけていたのだろうか。
「カウントダウンは進まなかったけど、彼はずっと僕に思い出させてくれた。ちょっと居心地悪くさせるのが上手いね。でも、それって気にかけてくれている証拠なんだよね。本当に嬉しかったんだ」。お互いに超一流だからこそ分かり合える世界観だ。
11分間の会見では、何よりチームメートへ感謝の言葉を並べたのが印象的だった。「同じ野球選手である彼らのことが一番わかってくれる。うまくいかない時の辛さも、何か特別なことを達成した時の重みも。だから僕のことを気にしてくれていると実感できるのは、本当に特別なことなんだ」。フリーマンの愛のある“イジリ”にも笑顔満開だった。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)