松井秀喜氏“能登初ホームラン”に子どもたち大歓声 イチロー氏は「2人でできたら」とサプライズ参加

野球教室に登場した松井秀喜氏(左)とイチロー氏【写真:宮脇広久】
野球教室に登場した松井秀喜氏(左)とイチロー氏【写真:宮脇広久】

能登半島の被災地で豪快弾

 まさかのサプライズ参加となった。昨年元日に発生した能登半島地震の爪痕が残る石川県七尾市で2日、地元・石川県出身の松井秀喜氏が開いた少年野球教室に、イチロー氏がサプライズ参加。松井氏の豪快弾も飛び出し、能登の子どもたちに笑顔を届けた。

 松井氏が主宰するNPO法人「Matsui 55 Baseball Foundation」が開催。能登北部および中部に住む小学4~6年生55人が七尾市城山野球場に集まった。自らフリー打撃を披露した松井氏は、フィールドは両翼91.5メートル、中堅120メートルとやや狭めだったものの、8スイングで右翼席へ2発打ち込んだ。

 石川県根上町(現・能美市)出身の松井氏は「僕にとっては“能登初ホームラン”。子どもの頃も打った覚えはありません」とコメント。サプライズ参加したイチロー氏には「能登に来てくださった事実に感激しています。感謝しかありません。お陰様で子どもたちも非日常的な体験で、間違いなく新しいエネルギーをため込むことができたと思います」と感謝の言葉を語った。

 イチロー氏は「僕は年齢的には松井選手の1個上なんですよ。人間的にはだいぶ下なんですけど。(以前から)ぜひ一緒に野球教室ができたらいいね、という話をしていました」とジョークをまじえて挨拶。「僕も神戸の震災を経験しているので、去年能登で被害に遭われた方々の痛み、苦しみ、悲しみを想像します。僕ができることは野球でしかない。それも僕1人というのはどうなのかと考え、松井選手と2人でできたらいいなと思いました」とサプライズ訪問の理由を明かした。

 松井氏は2日前の8月31日、イチロー氏の率いる草野球チームが愛知県名古屋市のバンテリンドームで行った「高校野球女子選抜VSイチロー選抜KOBE CHIBEN」に参加。3回に豪快な3ランを放った。毎年恒例となっているこの試合に、松井氏は昨年から参加しており、イチロー氏は“お返し”に松井氏主宰の野球教室に足を運んだ形となった。

【実際の動画】バンテリンドームでの一発を再現?松井秀喜氏が能登にかけたアーチ

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