ド軍救援で唯一の課題「見切りをつける可能性も」 37歳右腕の扱いを専門家も疑問視

ブルージェイズ戦に登板したドジャースのブレイク・トライネン【写真:荒川祐史】
ブルージェイズ戦に登板したドジャースのブレイク・トライネン【写真:荒川祐史】

ベシア不在の救援陣が力投「嬉しい誤算のような頑張り」

【MLB】ドジャース 6ー5 Bジェイズ(日本時間28日・ロサンゼルス)

 ドジャースは27日(日本時間28日)、本拠地ドジャースタジアムで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦に延長18回の死闘の末、サヨナラ勝ちを収めた。両軍合わせて19人が登板。現役時代にNPB通算2038安打をマークした新井宏昌氏が評価したのはドジャース救援陣の活躍だった。

 6時間39分に及ぶ試合は劇的一発で幕を閉じた。延長18回、先頭のフレディ・フリーマン内野手がバックスクリーンへサヨナラ弾。ただ、この時点で残っている救援投手はゼロ。ブルペンでは9回完投から中1日で山本由伸投手が肩を作っていた。

 この日、先発のタイラー・グラスノー投手が5回途中で降板。そこから9人の投手を繋いだ。中でもジャスティン・ロブレスキー投手、佐々木朗希投手、エメ・シーハン投手、エドガルド・エンリケス投手、ウィル・クライン投手は回を跨いで無失点に抑えた。

 アレックス・べシア投手が家族の深刻な問題で戦線を離れている中で救援陣の好投。新井氏は「不安視されていて、中でも勝ちパターンではないブルペンが、複数イニングを無失点で帰ってきているってのが素晴らしかったと思いますよ」と絶賛。「負けても仕方ないような投手リレーだったと思うんですけど、嬉しい誤算のようなブルペン陣の頑張りだったんじゃないかなと思います」と語った。

トライネンの「見切りをつける可能性だってある」

 一方で気になるのが救援陣で唯一失点を許したブレイク・トライネン投手だ。新井氏は「シンカーは引っかかるし、スライダーが甘く行くとホームランにされるし……。ちょっとコントロールもつかない状態。本人の状態も良くない」と厳しい口調だった。

 そんな中、元々勝ちパターンではない投手の台頭。新井氏はトライネンの配置転換の可能性も示唆した。「もしかしたらトライネンに見切りをつける可能性だってあるかなと思います。もう少し楽な場面というか、劣勢の時に投げさせるべきかなと思います」と語る。

 昨季はセットアッパーとしてドジャースを支えた37歳のベテランだが、今季は防御率5.40と不調。後半戦で打ち込まれる試合が目立ち、プレーオフも8試合で防御率9.00と復調できていない。

 新井氏は「シーハン、ロブレスキーは救援でも良かった。左はバンダと2人の投手が期待持てる内容でしたし、右はシーハンに佐々木が抑えで入る。トライネンにこだわらずに難しい場面で出ていく可能性あるのでは」と今後を展望していた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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