山本由伸「投げられる確信がなかった」 中0日でぶっつけ本番「限界を超えた感覚はない」

試合後の会見に出席したドジャース・山本由伸【写真:真柴健】
試合後の会見に出席したドジャース・山本由伸【写真:真柴健】

WS3勝は史上13人目の偉業

【MLB】ドジャース 5ー4 Bジェイズ(日本時間2日・トロント)

 ドジャース・山本由伸投手が1日(日本時間2日)、敵地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦、シリーズ3勝目を挙げて胴上げ投手になり、シリーズMVPに選ばれた。シャンパンファイト後には会見に応じ、思いを明かした。

 山本は第6戦に6回1失点で勝利を挙げたが、5回表終了後にブルペンへ向かった。9回にロハスの同点弾で試合を振り出しに戻した。その裏にスネルがピンチを作ると、山本が中0日で登板。バーショは二ゴロで2死に。続くクレメントの大飛球は中堅に入った直後のパヘスが好捕してピンチを脱した。

 延長10回も続投し、3者凡退に抑えた。すると直後の11回にスミスの勝ち越しソロが飛び出した。11回は先頭のゲレーロJr.に左翼線への二塁打を打たれ、カイナーファレファの犠打で1死三塁となった。続くバージャーには四球を与えたが、カークを併殺打に仕留めて試合終了となった。

 第2戦では9回1失点で完投勝利、第6戦でも6回96球を投げて勝利投手になるなど、シリーズ3勝を挙げてMVPを受賞した。ワールドシリーズでの3勝は歴代13度目。直近では2001年のランディ・ジョンソン以来の快挙だった。

 ブルペンで作り始めたときは「投げられる確信がなかった。体調的に。投球はできますけど、第7戦という試合で責任もありますし。迷いもあった」と明かした。それでも体を仕上げ、快投につなげた。疲労感は残っているものの「やりきったなっていう感じです」と話した。

 前日の第6戦を終えてトレーナーの矢田先生の治療を受けた際、「『明日ブルペンで投球できるぐらいには持っていこうか』って言われて」と内幕を明かし、「練習してみたらすごい感覚が良くて本当に気づいたらマウンドに」と話すと報道陣からは笑いが起きた。

 前日の会見では「明日プレーする選手は大変だと思う」と話していたが、自身が最後を締めくくることになった。改めて感想を問われると、「大変。いややっぱりやりきったから、今まで感じたことないような喜びも今感じてます。やりきったからこそ、やってよかったなって今は思えるので」と笑顔を見せた。「今後の自分のまた一つ成長につながるなと。すごい1日になりましたし、また一つレベルの上がったようなそんな感じがします」と口にした。

 前代未聞のシリーズ3勝&中0日での胴上げ投手。自身の限界を超えたのか、との問には「限界を超えたっていうような感覚はないですね。チームも僕がいけるって言わないと出さないと声をかけていただいたので、気持ちに余裕を持って、準備できたと思います。限界超えたっていう感覚はないですけど、プロに入って2日連続登板するっていう経験は初めてだったので、また一つ新しい自分が。自信になりました」と新たな発見も得たようだ。

(Full-Count編集部)

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