残り26億円…元中日助っ人がなぜ3A降格? 防御率3.08も“実力不足”、「38/40」の現実

Bジェイズから40人枠を外れたジャリエル・ロドリゲス【写真:ロイター】
Bジェイズから40人枠を外れたジャリエル・ロドリゲス【写真:ロイター】

メジャー2年目の今季は66登板で防御率3.08も…

 ブルージェイズは6日(日本時間7日)、元中日のジャリエル・ロドリゲス投手をメジャー出場前提の40人枠から外すDFA(事実上の戦力外)とした。その後、ウエーバーにかけられたが引き取り手はなく、アウトライトして3A降格に。メジャー2年目の今季は66登板で防御率3.08と奮闘したが、なぜ“切られた”のだろうか。

 キューバ出身のロドリゲスは中日時代の2022年に56登板で防御率1.15、39ホールドで最優秀中継ぎのタイトルを獲得。しかし、2023年はメジャーとの契約を目指して亡命。同年はプレーせず、オフに中日から自由契約となり、その後、ブルージェイズと5年3200万ドル(約50億円)の大型契約を結んだ。

 メジャー1年目の2024年は21先発で86回2/3を投げて1勝8敗、防御率4.47にとどまった。それでも今季はロングリリーフを中心に中継ぎとして66試合に投げ、3勝2敗2セーブ、防御率3.08と成績が改善。しかし、ポストシーズンのロースターからは外れていた。

 投手がコントロールできるとされる3要素(奪三振・与四球・被本塁打)を基に算出する「FIP」を見ると、4.34→4.40と横這い。防御率は1点以上良くなっていたものの、ロドリゲスの実力が劇的に改善されていたというよりは、運に恵まれていた可能性が高いとも言える。「BABIP」も.228、与四球割合11.4%という数字も好意的とはいえない。

 ブルージェイズはこのオフ、ディラン・シーズやコディ・ポンセなど大物FA選手を続々と獲得した。チームの看板でもあるボー・ビシェットとの再契約も目指している。それでも、40人枠はまだ残り「2」枠残っており、ロドリゲスを無理に外す必要もなかった。逆にいえば、右腕が再びメジャー出場を目指すには、確かなアピールをしなければ難しいと言えるだろう。

 ロドリゲスの契約は2028年が600万ドル(約9億3000万円)の選手オプションか、1000万ドル(約15億5000万円)の球団オプションとなっている。来季以降で少なくとも3年1700万ドル(約26億4000万円)の契約が残る。他球団も獲得の意思を示さなかった事実もまた、ロドリゲスの現状を示している。

(Full-Count編集部)

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