鷹・秋広優人は「30発の可能性」 特筆すべき“大谷翔平級”の武器…大化けへの課題

途中出場で8回にダメ押し3ラン…新井宏昌氏が解説
左腕を攻略した会心の一撃を評価しつつ、課題も的確に指摘した。ソフトバンクの秋広優人内野手が23日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で行われた野球日本代表「侍ジャパン」との練習試合に途中出場。8回の打席で右翼席に豪快な一発を放った。
8回2死一、二塁。サポートメンバーである左腕、広島・佐藤柳之介の145キロ直球を完璧に捉えた当たりは右翼席で弾んだ。現役時代に通算2038安打をマークした野球評論家・新井宏昌氏は「勝負を決めたホームランをあの場面で打ったことは素晴らしい」と称賛。左対左を苦にしなかった一方で「左独特の癖球ではなく、真っすぐが甘かった」と手放しでは評価できない一面もあると解説した。
「体も大きいし、リーチもあるから、うまく当たればきょうのようなホームランも打てる。ただ瞬発力というか、振り出すところからインパクトまでの切れがもう少し欲しい。そこの鋭さが、見ていて感じられない。滑らかさは感じます。柔らかい打撃を見せてくれることはあるけど、鋭い打撃はあまり見せてくれていないように思いますし、そこが今のところ物足りなく感じます」
秋広は二松学舎大付から2020年ドラフト5位で巨人に入団。1年目の2021年に1軍デビューを果たすと、2022年はイースタン・リーグで最多安打を記録するなど着実にステップアップした。3年目の2023年にプロ初本塁打を放つなど1軍で121試合に出場して10本塁打、打率.273とブレーク。しかし2024年は26試合出場にとどまるなど伸び悩んだ。
昨季途中にはリチャードとのトレードで大江とともにソフトバンクに移籍。直後は活躍して脚光を浴びる時期もあったものの、尻すぼみ。新天地での1年目は22試合で打率.208、1本塁打に終わり、チームの日本一に貢献することはできなかった。
「じっくり間近で見たい選手」「30本打てる可能性は十分」
今春はキャンプから精力的にアピール。新井氏は「もう少し切れ味を出す練習をすれば、もっと良くなる。タイミングの取り方を意識して、しっかり捉えて打つところから鋭さを出すことができればいい」と期待を寄せる。
身長200センチの左の大砲候補。「身長は大谷(翔平)選手のようなサイズがあるのだから、鋭さが出るトレーニングをしていけば楽しみな打者になります」。まだまだ課題はあるものの「練習している姿や、どういう取り組みをしているのか、じっくり間近で見たい選手ではあります」という。
素材の良さは魅力たっぷりで「ジャイアンツでも2桁ホームランを打った時もある。レベルアップしていけば20本、30本と打てる可能性は十分にあると思います」と予測する。「打つためにどうすればいいかを考えて、指導者と本人とで、うまくマッチした練習方法が見つかれば期待できます」。
プロ6年目を迎えた23歳のスラッガーが殻を突き破って飛躍できるか。鍵の1つが「打撃の鋭さ」。そこが向上すれば、成績も安定する。一塁だけでなく外野も守れるのは強みで、巨大戦力の中でも出番が増えるだろう。
(尾辻剛 / Go Otsuji)