中日伏兵にも初弾 1戦1発ペース→2戦6発…HRウイングで見えた強竜復活【話題席で観戦】

侍ジャパンとの練習試合で本塁打を放った中日・細川成也【写真:加治屋友輝】
侍ジャパンとの練習試合で本塁打を放った中日・細川成也【写真:加治屋友輝】

狭くなったバンテリンドーム、2試合で計6本塁打が飛び出した

 野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(ドジャース)は2月28日、バンテリンドームで行われた中日との強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2026 名古屋」の試合前練習で2日連続でフリー打撃を行い、両軍の選手たち、満員の観客の度肝を抜いた。二刀流のアーチショーを今季から導入された「ホームランウイング」から観戦してみた。

 やはり大谷のパワーは規格外だった。25スイングで9本の柵越え。記者のいたホームランウイングに飛び込む打球もあったが、右翼5階席に消える超特大弾など、はるか頭上を越えていく打球がほとんど。満員の観客は着席し、スタンドへ放物線が描かれる度に「おおおぉぉぉ」と地鳴りのような声援が響いた。「お金の取れる打撃練習」は今回も健在だった。

 正直、大谷のパワーならホームランウイングも関係なさそうだったが、バンテリンドームの野球は大きく変わりそうだ。27日は侍ジャパン・佐藤輝明(阪神)の右越え3ランとサポートメンバー・佐々木泰(広島)の左越えソロ。28日は侍ジャパンの牧秀悟(DeNA)と森下翔太(阪神)、中日の辻本倫太郎と細川成也のソロ計4発が飛び出す空中戦となった。6本のうち森下と辻本の一発はホームランウイングへの本塁打。中日で守備を持ち味とする24歳・辻本は、これが“プロ初本塁打”だった。

 昨季、バンテリンドームでは70試合の公式戦が開催され、シーズン本塁打数は64本だった。1試合に1本出ればいいところだったが、ホームランウイングが新設されてからの2試合で計6発。今季はバンテリンドームで69試合が開催される予定で、単純計算でシーズン207発ペースとなる。さすがにここまで本塁打が激増することはないだろうが、札幌ドームからエスコンフィールドへ移転した日本ハムは札幌ドーム最終年の2022年70本から2025年には134本と本塁打数は2倍近く増えている。

 中日の、昨季のチーム83本塁打はリーグ5位。2024年68本はリーグ4位、2023年71本はリーグ最下位だった。本塁からフェンスまでの距離は右中間、左中間ともに116メートルから110メートルに短縮。東京ドームとほぼ同じサイズとなり、フェンスの高さも4.8メートルあったフェンスの高さは3.6メートルとなり、実に1.2メートルも低くなった。狭くなった本拠地は、中日の野球を大きく変えることになりそうだ。

 なお、ホームランウイングは、席ごとに机が設置されている。飲み物を固定するカップホルダーもあり、かなり便利な仕様(あとはコンセントがあれば完璧)となっているが、打撃練習中は、低い弾丸ライナーが次々と飛び込んできた。近くに打球が飛んでくる度に、警備員が笛を鳴らしてくれるものの、着席中は机があるために身動きが取りにくい。決して打撃練習から目を離さず、飲食も打撃練習終了後がオススメだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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