侍Jの救援陣が明暗、連投の影響を専門家が指摘「気になる」 決勝Tでの起用法にも言及

新井宏昌氏、連投の種市と大勢の投球を解説
守護神の連投に、不安ありだ。野球日本代表「侍ジャパン」の大勢投手は8日、東京ドームで行われた第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド、オーストラリア戦の9回に登板。2本塁打を浴びたものの何とか逃げ切り、チームは3連勝で1次ラウンドのプールCの1位突破を決めた。
3者凡退に封じた7日の韓国戦に続き、2日連続で上がった9回のマウンド。大勢は自慢の直球を痛打された。ソロ2本を被弾。3点リードが最後は1点差の冷や汗ものの勝利だった。現役時代にNPB通算2038安打を放ち、現在MLB中継の解説などを務める野球評論家・新井宏昌氏は「明らかに前日と真っすぐの走りが違う」と指摘。今後への不安を示した。
「大勢投手は連投には慣れている投手ではありますけど、前日よりも球威が落ちているように感じました。米国に行ったら、連戦になるケースも出てきます。連投した場合に明らかに真っすぐの質が良くなかった。ちょっとそこのところが気になりますね。連投でも球威が変わらないように調整してほしいなと思います」
前回2023年のWBCでは4試合に投げて全て無失点。3大会ぶりの世界一に貢献した。その経験も買われて、今大会では抑えを務める可能性が高い。巨人では1年目の2022年から抑えを担ってきたが、昨年はライデル・マルティネスの加入でセットアッパーに配置転換。抑えから遠ざかっている点は不安材料になるかもしれない。
種市は連日の快投「頼りになる投手が1人いる」
一方、同じく連投となった種市篤暉投手は連日の3人斬り。8回に登板すると打者2人から三振を奪った。3者連続三振に仕留めた前日に続き、完璧な投球を披露。「種市投手は連投にもかかわらず、同じような強い球と、素晴らしいフォークボールを投げていました」と高く評価した。
侍ジャパンに選出されていた平良海馬、石井大智、松井裕樹の3投手が怪我などで出場辞退。救援のスペシャリストが少ないメンバー構成となる中で、先発も中継ぎもできる種市の存在は頼もしい。「種市投手が連投でもこれだけいい球を見せてくれている。2日間の球を見ると、井端監督には大きな材料です。頼りになる投手が1人いるというところを本番で見せてくれました」。
短期決戦では調子がいい選手を優先して起用するのが鉄則。「いずれにしても種市投手は厳しい場面で出ていく投手だと思います。種市投手と大勢投手は締めくくりを交互にしてもいい。使いどころを考えるかもしれないですね」と今後の起用法にも言及した。
大谷翔平投手を中心にした打線は好調なだけに、連覇を達成するには、投手陣の踏ん張りに期待がかかる。大事な局面で投入される救援陣は、より多くの鍵を握っている。
(尾辻剛 / Go Otsuji)