最強の米国を完成させる2人の存在 目を閉じない“努力”とクロスプレーでの“神業”にあふれる感性【マイ・メジャー・ノート】
メジャー屈指の捕手ウィル・スミス(左)とカル・ローリ【写真:アフロ】「野手と中継ぎ陣の活性化を図る」イギリス戦はスタメン入れ替え
昨季のサイ・ヤング賞左腕タリク・スクーバルのワールド・ベースボール・クラシック(WBC)初登板が注目された7日(日本時間8日)、アメリカ代表のマーク・デローサ監督は、メンバー全員が一丸となり勝ち進むために「野手と中継ぎ陣の活性化を図る」とイギリスとの試合前に明言。これが奏功し8-1で勝利。アメリカ代表は2勝目を挙げた。
前日6日(同7日)の初戦でベンチを温めた、ピート・クロウ・アームストロング(中堅)、アーニー・クレメント(二塁)、ガナー・ヘンダーソン(遊撃)、ウィル・スミス(捕手)をスタメンで起用。またカイル・シュワーバーを4番から1番に座らせるなど打線も組み替えて臨んだ。
4回までわずか2安打に抑え込まれていたが、中盤5回に1死二、三塁のチャンスを作ると、暴投で同点。この直後にシュワーバーが勝ち越しの2ランを右翼スタンドに運び、一挙5得点。勢いづいた打線は6回にも、アーロン・ジャッジの痛烈な適時打などで3点を追加した。
スクーバルは先頭打者本塁打を浴びたが、その後をきっちりと抑え3回を無四球5奪三振と期待にたがわぬ好投。デローサ監督はその後を4人でつないだ。
先頭打者本塁打を浴びるも期待にたがわぬ好投を見せたタリク・スクーバル【写真:ロイター】ローリー「自分の感覚を大事に」、スミス「落ち着いて自分らしく」
ジャッジ(MVP3度)、ブライス・ハーパー(MVP2度)、捕手初の60本塁打を放ったカル・ローリー、大谷翔平に競り勝って昨季ナ・リーグの本塁打王を獲得したシュワーバーがそろう豪華打線が他を圧倒する。しかし、大会史上最強の陣容は、メジャー屈指の捕手ローリーとスミスをそろえたことで“最強”になった。ローリーは昨季、捕手としてのシーズン最多本塁打(48本)を大きく更新する60発を放ち、ア・リーグ本塁打王と打点王の2冠を獲得しているが、1000イニング以上捕逸がない。スミスはリーグトップクラスの盗塁阻止率を誇る強肩である。この日も二塁盗塁を阻止している。
数字だけではない。2人ともに捕手としての感性にあふれている。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)