大谷翔平、幻のチェコ戦登板 侍J首脳陣が望んだ“2つの理由”…1か月半前までの「青写真」

キャッチボールをする大谷翔平【写真:加治屋友輝】キャッチボールをする大谷翔平【写真:加治屋友輝】

大谷翔平の先発登板日を10日のチェコ戦と目論んでいた

 野球日本代表「侍ジャパン」は8日、第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールCのオーストラリア戦(東京ドーム)で逆転勝利を飾った。3連勝を飾り、プールCを1位通過。6大会連続の準々決勝進出を決めた。

 1次ラウンドは残り10日のチェコ戦のみ。事実上の“消化試合”となるが、侍ジャパンは当初から“重要な一戦”と位置付けていた。

 井端弘和監督ら首脳陣は当初、大谷翔平投手の先発登板日を10日のチェコ戦と目論んでいたのだ。

 2つの理由がある。

 侍ジャパンが1次ラウンドで苦戦を強いられれば、10日のチェコ戦は大一番に。そして今回のように1次ラウンド最終戦前に突破を決めていたとしても、米国ラウンドに向けてリリーフ陣を温存すべく、先発投手には長いイニングを投げてもらいたい。

「侍ジャパン」を率いる井端弘和監督【写真:加治屋友輝】「侍ジャパン」を率いる井端弘和監督【写真:加治屋友輝】

 1月下旬、侍ジャパン関係者は「大谷選手には1次ラウンドの最終戦で投げてもらおうと。できれば、2、3人ぐらいでチェコ戦を乗り切ってくれれば」と構想を語っていた。メジャーでもエース級の力を誇る大谷を1次ラウンド最終戦で抜擢したかったのだ。

前回大会ではクローザー・大谷のトラウトK斬りが名場面に

 もう1つは、決勝進出した場合の大谷のクローザー起用だ。前回大会の決勝・米国戦では9回に救援しマイク・トラウトを空振り三振に仕留めて胴上げ投手に。「チェコ戦からの登板間隔(中6日ほど)を考えれば、決勝で守護神として出てくる可能性はゼロではないと思う」。結局、大谷の打者専念となったために実現しなかったが、そんな青写真を描いていた。

 WBC連覇へは準々決勝が一番の関門という声もある。なぜならコンディション作りが難しいからだ。東京から米国東海岸へは直行便でも12時間のフライト。14時間の時差もあり、D組を勝ち上がってくる強敵と対戦する前に、まずは時差ボケなど自分自身との闘いとなる。

チェコ戦に先発予定の高橋宏斗【写真:加治屋友輝】チェコ戦に先発予定の高橋宏斗【写真:加治屋友輝】

 そんな戦いが待つ中で、チェコ戦には最年少23歳の高橋宏斗投手が先発マウンドに上がる。8日の豪州戦で4回50球無失点と試合を作った菅野智之投手のような投球を見せてくれれば、チームとしても万全でマイアミへ向かえる。

 高橋は「全部勝って終わりにしたいという気持ちが強いと思う。マウンドに上がった時は100%の力を出せる状態にしておきたい」と使命感を口にした。WBC連覇へはただ勝つだけでなく、内容も求められる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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