岡本和真に「最高のお手本」 Bジェイズ移籍の最高の利点…元スコアラーが注目した「アングル」

ブルージェイズ・岡本和真【写真:ロイター】
ブルージェイズ・岡本和真【写真:ロイター】

志田宗大氏、岡本がメジャーで成功するポイントに言及

 メジャー挑戦する主砲に、最高のお手本がいる。第6回WBCは1次ラウンドが終了し、野球日本代表「侍ジャパン」を含め、出場各国が熱戦を展開している。今季からメジャーリーグに挑戦しているブルージェイズ・岡本和真内野手も出場。主力として打線の中核を担っている。

 岡本が巨人で4番に定着した2018年から7年間、巨人でスコアラーを務めたのが、2017年の第4回WBCなどで侍ジャパンをスコアラーとして支えた志田宗大氏。現在は、スポーツのデータ分析などを行うライブリッツ株式会社に勤務している志田氏が、元同僚である岡本がメジャーリーグで成功するポイントに言及した。

「チームに凄くいいお手本がいると私は思っています。ゲレーロJr.選手です。岡本選手にも言ったんですけど、同じ右打者で、スイング軌道や勝負強さとか、見習うべきところが本当にたくさんある。そんな選手がいる球団に行ったという点では、岡本選手もまた、そういう運命や宿命、縁があるなと感じます」

 ヤクルトで9年間プレーした志田氏は、2010年に現役を引退。翌2011年からヤクルトで7年間スコアラーを務めた。2015年のプレミア12でも侍ジャパンのスコアラーを務めるなど、日本代表でも能力を発揮。2018年に巨人へ移籍すると、スコアラーとして7年間で3度のリーグ優勝に貢献し、昨年は中日でゲーム戦略アナリスト兼コーディネーターを担った。

 そんな志田氏が注目するのがブラディミール・ゲレーロJr.内野手だ。2019年にメジャーデビューを果たすと、2021年には48本塁打を放ち、当時エンゼルスに在籍していた大谷翔平投手を抑えてア・リーグの本塁打王のタイトルを獲得した。シーズン30本塁打を3度記録するなどメジャー通算183本塁打を誇り、通算打率.288と安定感も高い。

ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.【写真:荒川祐史】
ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.【写真:荒川祐史】

ゲレーロJr.は「メジャーで最もバットが下から出ない打者」

 まだ伸び盛りの26歳はブルージェイズで岡本と同僚になり、今回のWBCにもドミニカ共和国代表として出場している。志田氏はゲレーロJr.について「メジャーで最もバットが下から出ない打者です。バットの接触の角度であるアタックアングルが下から1度。ほぼ水平で入ってくるんです」と説明した。

 アタックアングルが1度ということは、ほぼレベルスイングということ。岡本もレベルスイングに近いだけに、参考となる部分はありそうである。「レベルスイングがいいかどうかは、議論する余地がある」と完全に肯定するわけではないが、取り組む姿勢には見習うべきポイントがあるという。

 ゴロを打つよりフライを打つ方が本塁打を含めて安打の確率が上がるというフライボール革命の浸透以降、バットを下から出す打者が格段に増えている。そんな中で「ゲレーロJr.選手はアッパースイング全盛時代にレベルスイングを貫いている」と解説。「そんな選手を間近で見られるのは、岡本選手にとって大きな財産になるんじゃないかと思います」と続けた。

 身長は岡本186センチ、ゲレーロJr.は183センチとほぼ変わらない。スイング軌道も近いだけに「アプローチの部分は、最高のお手本です」と繰り返し強調した。オープン戦では意見を交わしながら打率.333、1本塁打と結果を残した岡本。シーズンでも数字を残せるかどうかは、同僚となった3歳下のスラッガーがポイントになりそうだ。

⚪志田宗大(しだ・むねひろ)
ヤクルトの外野手として9年間活躍した後、2011年からヤクルトで、2018年からは巨人でスコアラーを歴任。2017年のWBCでは、侍ジャパン(日本代表)のスコアラーとして選手たちの活躍をデータ面から支えた「分析のスペシャリスト」。2026年にライブリッツ株式会社に入社。過去の経験を活かし、データを元に野球指導を行う「FastBall」を担当。

(尾辻剛 / Go Otsuji)

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