岡本和真に「ショックだったのでは」 相手バッテリー消沈の一打…専門家が評価した“単打”

ドジャース戦に出場したBジェイズ・岡本和真【写真:黒澤崇】
ドジャース戦に出場したBジェイズ・岡本和真【写真:黒澤崇】

守備中に“走者・大谷”と三塁ベース付近で談笑するシーンもあった

【MLB】ドジャース 14ー2 Bジェイズ (日本時間7日・トロント)

 ブルージェイズ・岡本和真内野手は6日(日本時間7日)に本拠地でのドジャース戦に「4番・三塁」で先発出場。チームが2-14の大敗を喫した中でも、4打数2安打と活躍した。現役時代にNPB通算2038安打をマークし、引退後も名コーチとして鳴らした野球評論家・新井宏昌氏が分析する今季の岡本の見通しとは──。

 この日の岡本はシュアな打撃を見せた。初回2死一塁の第1打席では、ドジャース先発の左腕ジャスティン・ロブレスキー投手の外角高めの150キロ速球を引っ張った。ライナーで三遊間を破る左前打。さらに6回先頭の第3打席では、ドジャース2番手の右腕ウィル・クライン投手に対し、カウント0-2と追い込まれながら、外角いっぱいの158キロのストレートを“逆方向”の右前に弾き返した。

 3回の守備では、走者として三塁に到達したドジャース・大谷翔平投手と談笑するシーンがあり、テレビ中継や配信を通して見守る日本のファンを朝からほっこりさせた。

「特に6回の右前打は、追い込まれながら外角いっぱいの球を素直なスイングで打ち返した、最高のバッティングでした。相手バッテリーとしては最高の球をいとも簡単にヒットにされ、ショックだったと思いますよ」。新井氏はそう称賛する。

 23歳の剛速球右腕エドガルド・エンリケス投手の前に空振り三振に倒れた8回の第4打席にも、見どころはあった。初球にエンリケスが内角いっぱいに投じた161キロのシンカーを、三塁線へファウル。新井氏は「初対戦のエンリケスの160キロを超える内角球を、最初のスイングで三塁線へのファウルにした。普通なら詰まって三ゴロや遊ゴロになりがちなところですが、振り遅れていませんでした。大したものだと思います」と高く評価する。

10試合で18三振、三振率.419も打率.263、2本塁打3打点をマーク

 結局カウント1-2から、高めの163キロのストレートを振らされ三振に倒れたが、新井氏は「この日のエンリケスに対しては、3番のウラディミール・ゲレーロJr.(内野手)も外角低めの164キロを見逃して三振に倒れ、判定に不服そうでした。あれはエンリケスのストレートが普通の投手の球に比べて垂れないから、投げた瞬間に『低い』と判断した球がストライクになるのです。だからこそ、岡本も『とらえた』と感じたボールの下をバットが潜ってしまったのだと思います」と説明する。

 これはもう、メジャーの個々の投手に慣れていくしかない。過去にはメジャーの投手のスピードについていけず、思うように活躍できなかった日本人野手もいたが、岡本の場合その心配はなさそうだ。

 今季10試合に出場し打率.263 、2本塁打3打点。3月29日のアスレチックス戦では右中間へメジャー1号。翌30日のロッキーズ戦でも、159キロを計測した真ん中低めのストレートをセンターへ打ち返し、バックスクリーン左のフェンスを際どく越える2号ソロを放った。

 新井氏は「これからも、ほとんどが初めて対戦する投手ですが、焦らず慣れていけばいい。広角にヒットが出ているので、何も変えることなく、このままやっていけばいいと思います。慣れてきて余裕が出てくれば、打球に角度をつけてやろうとか、欲も出てくるのではないでしょうか」と太鼓判を押す。

 ここにきて岡本に関しては、18三振がメジャーワースト4位、三振率41.9%が同3位にランクされている(6日現在)点に批判的な声も上がり始めた。しかし新井氏は「今後、三振ばかりしたり、打率がどんどん下がるようなことにはならないと思います」と分析する。最終的には「打率2割7?8分、20本塁打以上」を見込んでいる。

“巨人の4番”の先輩である松井秀喜氏はメジャー初年度の2003年、順応に悪戦苦闘しながらも、打率.287、16本塁打、106打点を挙げた。岡本にも同等以上の成績が見込めるわけで、上々のスタートを切ったといえそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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