シカゴで知らされた電撃トレード「ワォッ」 DeNAで共闘したホ軍ケイ…山本祐大を「日本No. 1」と語る理由

DeNA時代にバッテリーを組んでいたアンソニー・ケイ(右)と山本祐大【写真:加治屋友輝】DeNA時代にバッテリーを組んでいたアンソニー・ケイ(右)と山本祐大【写真:加治屋友輝】

昨季までDeNAでプレー…ホワイトソックス左腕ケイ「ホントにトレードされたの!?」

 12日に発表されたDeNA・山本祐大捕手とソフトバンク・尾形崇斗投手、井上朋也内野手の1対2の電撃トレード。正捕手が対象となった“まさか”の展開に、一時は「山本祐大」がXのトレンド入りしたほどだった。関係者やファンのみならず、広く世間を驚かせたトレードの衝撃は、海を越えてシカゴまで届いていた。

「ホントにトレードされたの!?」

 そう言って目を丸くするのは、元DeNAのホワイトソックスのアンソニー・ケイ投手だ。今季はホワイトソックスで先発ローテの一角をなす左腕は「ユウダイは今年も正捕手だったんじゃ……」と驚きを隠せず。さらに、トレード当日は東克樹投手の先発日だったことを聞くと「ワォッ」と一言発し、唖然とした表情を浮かべた。

 DeNAに在籍した2年は「ほぼ全登板をユウダイが捕ってくれたと思う」と言い、米球界復帰後も折に触れてSNSのダイレクトメッセージで連絡を取り合う仲。「僕はユウダイこそ日本でナンバーワンの捕手だと思っている」と、今でも全幅の信頼を寄せている。

ホワイトソックスのアンソニー・ケイ【写真:ロイター】ホワイトソックスのアンソニー・ケイ【写真:ロイター】

「日本でナンバーワン」と高く評価する理由

 何をもって“日本一”の捕手と考えるのか。その理由を聞いてみると、間髪入れずに「キャッチングスキルはもちろんのこと、配球の組み立ても素晴らしいし、肩も良い。打者の研究をして、しっかりと対策を立てられる、とても頭のスマートな捕手だと思う」という答えが返ってきた。何よりも「安心感を持って投げられた」と言い、日本での活躍を支えてくれた恩人だとも話す。

 捕手が多く在籍するDeNAにおいて、20代半ばながらも正捕手の座を手にした。その要因の一つこそ、1シーズンのみではあるが独立リーグを経験したことで「捕手としての幅が広がったんじゃないか」と分析。大きな衝撃を受けたことは事実だが、今回のトレードもまた、山本がさらに大きく成長するためのスパイスになると考えている。

 山本がトレード移籍するソフトバンクとは、2024年の日本シリーズ第4戦で対戦。ケイは7回7奪三振無失点の快投で勝利を呼び込み、26年ぶりの日本一に大きく貢献した。好投した一方で、「手強いチームという印象。パ・リーグで何度も優勝しているだけの強さがあるチーム」とリスペクトを示す。

パ・リーグの名門+日本一の捕手=?

新天地での入団会見に臨んだ山本祐大【写真:栗木一考】新天地での入団会見に臨んだ山本祐大【写真:栗木一考】

 トレードを通達された後、複雑な心境ではあっただろうが、山本は「こういうことがある世界」「常勝軍団のソフトバンクに必要とされるというのは、こんなに光栄なことはないと思う」と前向きに状況を捉えた。ケイもまた、これまでトレード、戦力外通告、日本球界移籍、米球界への復帰など、一筋縄ではいかないキャリアを歩みながら、しっかりと前を見つめ、結果を残してきた。そして、まるで今そこにいる山本に語り掛けるかのように、「パ・リーグの名門チームに日本でナンバーワンの捕手が加わるんだから、ソフトバンクはますます手強いチームになる」と、柔和な笑顔を浮かべた。

「ユウダイは必ず活躍しますよ」

 太平洋を挟み、およそ1万キロ離れたシカゴからの力強いエール。新天地へ向かう山本の元にきっと届くと信じたい。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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