星野仙一氏の“命令”で「車1台買えた」 中日元野手が圧倒された影響力…忘れぬ「5万円」|球界群像 豊田誠佑#13
中日時代の星野仙一氏【写真提供:産経新聞社】元中日の豊田氏、3年目オフに結婚式も「星野さんのお客さんばっかり」
元中日外野手の豊田誠佑氏(名古屋市中川区・居酒屋「おちょうしもん」経営)は、プロ3年目(1981年)に規定打席にこそ到達できなかったが、114試合に出場して打率.292と結果を残し、自信をつけた。オフには明大の先輩である中日・星野仙一投手に媒酌人を頼み、東京都内のホテルで結婚披露宴を行い、4年目の飛躍を誓った。目指すは中堅のレギュラー奪取だったが、鹿児島でまさかの“悪夢”が起きた。
プロ3年目のオフ、豊田氏は11月に高校時代から付き合っていた彼女と結婚式を挙げた。シーズン中盤から三塁を守ることが増え、巨人・江川卓投手から4号本塁打を放った最終戦(ナゴヤ球場)も「1番・三塁」でスタメン出場。内野守備に課題はあったが、打撃に手応えをつかみ「サードでも外野でもどこでも出られればいい」と4年目のレギュラー取りに気合を入れた。
媒酌人は中日エースで明大の先輩でもある星野投手夫妻にお願いした。「星野さんも初めての仲人だったんですけど、『いいよ』ってすぐにOKしてくれた。奥様もすごい理解がある方でね」。豊田氏夫妻はともに東京出身とあって、新宿の京王プラザホテルで披露宴をすることになった。「立食形式でやったんです。お年寄りだけは、疲れるだろうから周りに椅子を置いていましたけどね。600人くらい来ていただきました」。
とはいえ、来場者のほとんどを豊田氏は知らなかったという。「星野さんのお客さんばっかりだったんです。スポンサーの方とかね。僕らにお金がないからって、星野さんはお客さんみんなに『5万円ずつ持ってこい』って“命令”していたそうです(笑)」。星野氏といえば、のちに中日監督などを務めた際、スポーツ界、芸能界はもちろん、政財界に至るまで、幅広い人脈の持ち主として知られたが、選手の頃から“星野人脈”は形成されていたようだ。
元中日・豊田誠佑氏【写真:山口真司】3月のオープン戦で死球を受けて右手首を骨折
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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