「今年も終わったな」巨人エースに絶望も…“大仕事”で一変 頭にチラついた「1万円」|球界群像 豊田誠佑#14
元中日・豊田誠佑氏【写真:山口真司】元中日・豊田氏が振り返る、逆転優勝につながった“江川撃ち”
語り継がれる安打の裏には……。元中日外野手の豊田誠佑氏(名古屋市中川区・居酒屋「おちょうしもん」経営)は、明大時代から江川卓投手(法政大→巨人)キラーとして知られた。プロ入り後、もっとも有名な“江川からの一打”は、1982年9月28日の巨人戦(ナゴヤ球場)、4点を追う9回無死から飛び出した代打左前打だ。これをきっかけに中日は逆転優勝に突き進んだと言われるが、当の本人は一塁まで走りながら“別の喜び”に浸っていたという。
プロ4年目の豊田氏は、レギュラー中堅手の座を手に入れかけながら、3月のオープン戦で右手首に死球を受けて骨折。離脱している間に1歳年上の平野謙外野手にポジションを奪われた。怪我が完治しないまま復帰したが、もはや立場は逆転されており、開幕は代打、守備要員としてスタートした。それどころか、無理がたたって、右肩痛も発症してしまった。
この状況で「痛い」とは言えず、痛みをこらえながらプレーを続けた。6月にスタメン起用された13日の大洋戦(札幌円山)では7打数無安打。中日打線が25安打を放ち、19-5で大勝したが蚊帳の外だった。「あれはホントつらかった。もう全然バットも振れなくて、どうしようもなくて……。代えてくれればいいのにさ(笑)。あの時、俺、泣きたくなりましたよ」。その後は再び代打起用が中心になった。
代打安打が口火となり4点差を追いつくと、延長10回にサヨナラ打
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜豊田誠佑編〜
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