元燕エース監督が語る「二兎を追う」ことの難しさ 社会人野球で直面する“高いハードル”

ヤクルトで17年間プレー、通算85勝の館山昌平氏
元ヤクルトでエースで、現在は社会人野球「MARUHAN GIVERS(マルハンギバーズ)」の監督を務める館山昌平氏がポッドキャスト番組「Full-Count LABー探求のカケラー」に出演。野球と社業の「二兎を追う」ことへの熱き思いを語った。
2025年2月に創部したマルハンギバーズは都市対抗野球大会(6月18日に2次予選初戦)での全国優勝を目標に掲げる一方で、1人の社員としての姿勢も求めている。館山監督は「二兎を追う。野球ではしっかり都市対抗全国優勝というところを目指しながら、社業ではリーダーになっていく」と方針を明かし、「野球だけやって上を目指すというのは社会人野球ではないのかなと思うんですよね。会社のためにもしっかり働きながら、その延長線上で野球もさせていただいている」と意義を語った。
チームが設定する野球と社業の割合は「6:4」。決して野球の「ついで」ではなく、「一般社員の方と同じスピードで伸びていかなくちゃいけないので、2倍以上のスピードで社業のことを覚えなくてはいけない」と、選手には高いハードルが課せられている。
厳しくも映る両立の先には、引退後も見据えた明確なビジョンがある。母体であるマルハン北日本カンパニーは、パチンコ事業だけでなく、飲食店、ホテル、ゴルフ場、高級旅館など多岐にわたる事業を展開している。
館山監督は「パチンコ店のマネジャーや、ソムリエ、ゴルフ場や旅館の支配人を目指すのもあり。これから観光事業を拡大していく中で、リーダーを育てていかなくてはいけないという使命がある」と語る。だからこそ、限られた時間の中で「野球も社業も仕事の一部」として自ら考え、行動することが求められる。
「野球でもトップを目指す、社業でもリーダーを目指すというのは非常に難しいことではあるんですけど、社会人野球の中では本当に両立しているチームのひとつだと思いますね」
右肘や肩に10度の手術を受けるなど、自らの体を極限まで探求してきた館山氏。その熱き魂は今、グラウンドとビジネスの両極でトップを狙う若き戦士たちに受け継がれようとしている。