阪神ドラ1は「タダモノじゃない」 巨人を震撼させた“極上の技術”「ピタッと止めて」

巨人戦で決勝2点タイムリー、デビューから4試合で打率.412の好成績
■阪神 3ー0 巨人(23日・東京ドーム)
阪神のドラフト1位・立石正広内野手(創価大)の進撃が止まらない。「1番・左翼」で先発出場した巨人戦(東京ドーム)で先制2点打を含む2安打2打点の大暴れ。デビューから4試合で打率.412と驚異的なハイアベレージで打線を牽引している。
巨人先発ウィットリーとのバトルは、立石の「極上の対応力」を証明する舞台となった。初回先頭こそ高めの153キロに空振り三振を喫したが、3回2死では高めに浮いたナックルカーブを左前へ。見せ場は両軍無得点で迎えた5回2死二、三塁の第3打席だ。高めの154キロを中前へ打ち返す先制2点タイムリー。これが決勝打となった。
巨人戦は2試合で9打数5安打の打率.556。試合後、ウィットリーは「本当に感銘を受けた。素晴らしいバッターだ」と最大級の賛辞を送り、各打席を振り返った。
「1打席目は高めのストレートで三振に取れたんですが、2打席目にヒットを打たれたカーブ。あれは自分の中でも『もうちょっと低めに投げられていればな』という反省はある。ただ、彼はあのカーブを予想していなかったと思うけど、そこからピタッと体を止めて、ボールをしっかり呼び込んで、あれだけ強い打球を打ってきた。あの対応力には本当に驚かされました」
さらに、5回に許した2点タイムリーは、自身のベストボールだったと振り返る。
「自分の中では『かなり良いコースに投げられた』と手応えがあったボールだった。打たれた以上は球種の選択が悪かったのかもしれないが、あのコースの球を、きっちりヒットにできるというのは、明らかにタダモノじゃない。優れた才能を持っている証拠だ」
2016年ドラフト1巡目(全体17位)でアストロズ入り。メジャーでは2年間で13登板にとどまったものの、かつて有望株と期待された28歳に「タダモノじゃない」と言わしめる。これこそが背番号9の持つ非凡な才覚だ。
立石の脅威は、巨人の首脳陣にも強烈なインパクトを植え付けている。杉内俊哉投手チーフコーチは試合後、警戒感をあらわにした。
杉内俊哉投手チーフコーチ「やっぱり振りも速い。どの球でも対応してくる感じには今のところは見える。ゾーンに来た球は全部振りにいこうという感じには見えますけどね」
鋭いスイングスピードに加え、どんな球種にもアジャストする柔軟さを感じているという。伝統の一戦で強烈な輝きを放った背番号9。猛虎の未来を担う若き大砲の躍動から、しばらく目が離せそうにない。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)