佐藤輝明は「ちょっと心配」 背景に“セパの違い”…専門家も危惧するスランプの入り口

交流戦での佐藤輝明の状態、野口寿浩氏が解説
主砲に微妙な変化が見え始めた。阪神・佐藤輝明内野手は27日、甲子園での日本ハム戦に「4番・右翼」で先発出場すると前日に続いて執拗な内角攻めを受け、5打数1安打に終わった。チームは2-5で逆転負けを喫して2連敗。現役時代に日本ハム、阪神など4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「ちょっと心配」と不安を示した。
2回の第1打席はカウント1-1からの内角シュートで一ゴロ。3回の第2打席は痛烈な当たりだったが、再び一ゴロに倒れた。野口氏が注目したのは5回の第3打席。カウント2-2から外角の変化球を2球連続でファウルにし、8球目のフォークを引っかけて二ゴロ(結果は二失)だった。
「泳がされるようなファウルが続き、最後は緩い変化球でタイミングを外されて凡打しました。今まであそこまで崩されたことはない。内角攻めをされた後の影響としか思えません。この2試合で日本ハムのバッテリーにやられた結果だと思います」
前日26日も、完封した伊藤大海投手に徹底して内角を突かれた。この日は第1打席で加藤貴之投手が内角攻め。連日の厳しい配球で、自然と内角を意識してしまっている可能性は否定できない。
「2日続けて内角を攻められています。連敗は問題ないですけど、1つだけ心配なのが佐藤です。これをきっかけに調子が落ちなければいいなと思っています。内角攻めをされた後は、調子を落とす選手が多い。内角に対応しようとして打撃が崩れてしまう。そうならなきゃいいなと思いますね」
「どんな凄い打者だって調子を落とす時期はあります」
本塁打はこの日、同僚・森下に並ばれたものの、打率.373、12本塁打、37打点はいずれもリーグトップ。首位を走るチームをけん引している。この日も7回に右前打を放ち、交流戦でも2試合連続で安打を記録しているものの、一発が出れば同点の9回は空振り三振。圧倒的な成績を残した交流戦前までの圧倒的な打撃とは、少し違った内容にも映った。
28日の日本ハム先発は23歳の福島。150キロを超える直球は威力十分で「内角にガンガン投げてくるはずです」と予想する。「そこで佐藤がどういう対処をするか。他球団もデータを収集しています。日本ハムが成功したら他球団も内角攻めをやってくる。そうなると3週間、ずっと内角で勝負しないといけなくなる」と懸念を示す。
「パ・リーグは攻め方を徹底してきます。しかもパ・リーグの投手の方がセ・リーグより球が強い。そういう投手にやられると、ちょっと心配かなと思います。どんな凄い打者だって調子を落とす時期は1年の中で絶対にあります。そのきっかけにならなければいいなと感じています」
佐藤としては内角を狙った球が少しでも甘くなったら捉えたい。「ちょっと甘くなってガツンと打つと、相手は『ちょっと待てよ』と考える。内角攻めは減ります。でもキッチリ内角に投げられて抑えられたら、嫌な感じがします」。
日本ハムを含む他球団は、佐藤にはこのまま苦しんでいてほしいところ。一方で佐藤は今まで通り、豪快な打球を連発していきたいはず。まずは28日の福島との対決。そこでの結果が、今後を左右する可能性がある。
(尾辻剛 / Go Otsuji)