DeNA勝又温史は「誰が見ても応援したくなる子」 待ち望む再会…“師匠”桑原将志も喜ぶ覚醒「たぶん大崩れしない」

“師匠”桑原将志(左)との再会を心待ちにするDeNA勝又温史【写真:栗木一考、町田利衣】“師匠”桑原将志(左)との再会を心待ちにするDeNA勝又温史【写真:栗木一考、町田利衣】

29日から西武戦「まずクワさんに会えるのがうれしいです」

 年に1度の交流戦。そこにはさまざまな“再会”のドラマがある。今季ブレークしたDeNAの勝又温史外野手と西武の桑原将志外野手も、1軍のグラウンドでの対面を心待ちにしている。

 29日からベルーナドームで行われる西武-DeNA戦を前に、勝又が顔をほころばせた。

「まずクワさんにまず会えるのがうれしいです。それに僕が1軍にいて会えるっていうことが……。格好いいクワさんがいるので、より野球が楽しいと思います」

 プロ8年目、ようやく花開いた。2018年ドラフト4位で投手として入団。しかしイップスに陥り1軍登板がないまま2021年オフに戦力外となり、野手に転向した。育成からスタートして2023年11月に支配下に昇格。昨年5月に初出場を果たして初安打もマークしたが、約1か月で2軍降格し、結局は7試合に出場したのみだった。

 今季4月11日に1軍に初昇格すると、33試合で打率.343、0本塁打、14打点、1盗塁、OPS.754。ひたむきなプレーでチームに貢献している。

打者としてプロ8年目にブレーク【写真:町田利衣】打者としてプロ8年目にブレーク【写真:町田利衣】

オフの自主トレで桑原に弟子入り「立場関係なく同じレベルで…」

 そんな勝又がオフの自主トレで師事しているのが、今季からFAで西武に移籍した桑原だ。まだ育成選手だった3年前、「やる人がいないんだったら一緒にやる?」と誘ってもらったのが始まりだった。特に接点があったわけではない。それでも熱心に教えてくれる姿に、すっかり心を奪われた。

「クワさんの選手としての野球への情熱や人柄。初めてそんな人に出会ったので、本当に格好いいと思います。僕が育成のときから自主トレを一緒にやらせてもらって、めちゃくちゃ気にかけてくれて、立場関係なく同じレベルで喋ってくれて、常に背中を押してくれる。人としてめちゃくちゃ格好いいんです」

 今も頻繁に連絡を取り、技術的な話や長いシーズンを戦い抜く上でのアドバイスをもらっているのだという。惚れ込む師匠への感謝は、グラウンドで――。「活躍しているところをクワさんに見てもらいたいです」と来たる3連戦に思いを馳せた。

桑原「リハビリ中、かっちゃんの打撃は映像を見ていましたから」

“愛弟子”の姿は、桑原にとっても感慨深い。勝又の名前を口にすると、「最高っす」と破顔一笑した。新天地では故障により4月22日に離脱したが、交流戦開幕となる5月26日から1軍に復帰した。

「リハビリ中、ライオンズの試合を見ながらかっちゃんの打席は映像を見ていましたから」と明かし、「シンプルに、ちゃんとボールにアジャストできているし、タイミングの取り方も彼なりに信じているでしょうから、たぶん大崩れしないと思います」と太鼓判を押した。

勝又を「素直だしクソ真面目」と評する西武・桑原将志【写真:栗木一考】勝又を「素直だしクソ真面目」と評する西武・桑原将志【写真:栗木一考】

 誰よりもひたむきにバットを振り、守備位置に就く際には常に全力疾走。清々しいプレーには、見るものの心を打つ。桑原も「素直だしクソ真面目だし、誰が見ても応援したくなるような子なので、このまま頑張ってほしいですね」と温かいエールを送った。

 やはり、1軍の舞台での再会は格別だ。「うれしいですね。まあでも、レフトに打ってくるなって思いながら……。アウトにするぞって思っておきます(笑)」。

相川監督「ここでやる喜び、幸せを感じているのが伝わる」

 相川亮二監督は勝又について「彼と話していると、ここでやる喜び、幸せを感じているのが伝わる。それが一番大切なこと」と話す。4月12日、初めてヒーローインタビューに立った勝又は「野球の神様が見ていてくれたのかな。まさか打者としてここに立つとは。今までの頑張りが少しでも報われて良かった」と言葉に力を込めていた。

 誰もが応援したくなる男だから、野球の神様は微笑んだ。まだまだ続くサクセスストーリー。次のページは、“師匠”の前で埋める。

(町田利衣 / Rie Machida)

RECOMMEND

CATEGORY