高卒ドラ5→プロで即結果…首脳陣も驚く“高橋由伸2世” 当初は3軍構想も、覆した異能

打率.299でも満足なし 18歳が見据える理想のショート像
リーグ首位を走る西武の勢いを象徴するかのように、2軍でも若手が躍動している。ドラフト5位の横田蒼和内野手(山村学園高)はファーム・リーグで打率.299と1年目ながらプロの舞台で奮闘している。見守る小関竜也2軍監督も巨人のレジェンドを重ねるなど、大きな期待を寄せた。
横田は高校3年夏の埼玉大会で投手と遊撃手を兼任しながら打率.462、2本塁打を記録した。魅力でもある打力を活かして、18歳ながらプロの舞台でも結果を残している。
「プロは真っすぐが速いので、タイミングに合わせて対応できるようにしています」。1年目とあって初対戦の投手がほとんどだが、球速やキレへ順応すべく、経験を積んでいる。
理想の将来像については「長打というよりコンタクトですね。ツーベースをたくさん打てるようなイメージです」と即答した。高校通算21本塁打を放ったが、思い描くのはスラッガーではなく、確実性を武器に安打を積み重ね、その中で長打も打てる打者だという。
奮闘する一方で、課題も見つかりつつある。「三振が少ないということを“売り”でやってきたんですけど、今は三振もだんだん増えてきているので、コンタクト率というところを高めたい」。さらに「守備力が足りていないと思うので、そこは高めていきたいです」と表情を引き締めた。強く意識するのは遊撃のポジションだ。
「ショートをやっていたら自分の幅も広がってくると思う」。現在は三塁でも出場機会を得ているが、自身の軸は遊撃にある。「守備力を上げ、もっとバッティングのコンタクトの部分を上げて見てもらいたいです」と前を見据えた。
西武の遊撃手といえば源田壮亮内野手、滝澤夏央内野手らがおり、2軍には2024年ドラフト1位の斎藤大翔内野手も控える。ポジション争いは容易ではない。それでも横田はショートへのこだわりを貫き、自らが理想とする遊撃手像を追い求めている。
当初は3軍での育成構想も…小関監督「2軍の投手とどんどん対戦させたい」
成長ぶりは首脳陣の想像を上回っている。小関2軍監督は横田について「1年目にしてプロのピッチャーに対応している。打席で自分のスイングができている」と評価。「ピッチャーとのタイミングが取れているので、甘い球をしっかり振れている」ことが好打率の要因だという。自身も高卒でプロ入りしているが「自分は入った当時、全然対応できなかった」と苦笑した。
当初は3軍で経験を積ませる構想だったという。「高卒のルーキーだし、体力的なものも含めて3軍でしっかり基礎を作ってと思っていたんですけど、思った以上に体に力もあって、3軍戦でもかなり結果を残していた。2軍戦でも非常にいいスイングで打球を飛ばしていたので、これであれば2軍のピッチャーとどんどん対戦させていってもいいかなと」。今は2軍でスピード、パワーなどへの適応力を高めている段階だ。
伸びしろ溢れる横田に対し、小関監督は巨人時代に共闘したレジェンドの姿を重ねた。「高橋由伸さん。(投手寄りの)足を上げないんですけど横田は。ちょっと由伸さんみたいな感じ」。巨人の元監督で通算1753安打、321本塁打、986打点のレジェンドの名前を挙げた。
「初球からどんどん振って、結構体の近い耳の辺りに構えていて。そこから体の近くからバットを出してっていうような感じ。由伸さんの方がもちろん遠くに飛ばしたりとかってあるんですけど、雰囲気的には、なんかそういう感じも見えるかなみたいな気はしていますね」
今後、打球の質が上がることで「長打とかホームランとかも出てくるんじゃないかな」と目を細めた。首位を走るチームで加速する若手競争。その中で18歳は、来るべき1軍デビューの日を見据えながら、自らの武器を磨き続けている。
(横井洸太 / Kota Yokoi)