亡き妹の言葉を胸に「前に進まないと」 地震で家族失ったド軍捕手、天国へ捧げた“第一歩”

アルフォンゾJr.はベネズエラ地震で妹と義母を亡くした
【MLB】パドレス 5ー2 ドジャース(日本時間6日・ロサンゼルス)
ドジャースのエリエセル・アルフォンゾJr.捕手が5日(日本時間6日)、本拠地のパドレス戦に「9番・捕手」で先発出場し、念願のメジャーデビューを果たした。しかし、夢舞台の裏側で26歳の若き捕手が直面していたのは、あまりにも凄惨(せいさん)で過酷な運命との闘いだった。
前日4日にメジャー昇格の吉報を手にした直後、母国・ベネズエラを襲った大震災の悲報が舞い込んだ。現地で倒壊したホテルの瓦礫の下から、アルフォンゾJr.の愛する妹と義理の母親が遺体で発見された。元メジャーリーガーである父・エリエセル氏も現地で必死の救助活動に加わったが、祈りは届かなかった。
想像を絶する喪失感のなか、アルフォンゾJr.は「家族への敬意を込めて」グラウンドに立つことを決意した。打席に向かう際、ドジャースタジアムを包んだファンの大歓声に背中を押され、打撃では2打数無安打に終わったものの、先発マスクでは先発のエメ・シーハンら投手陣を堂々と好リード。悲嘆の中にいることを微塵も感じさせないプレーを見せた。
試合後、アルフォンゾJr.は「本当に大変な一日だった。家族にとっても私にとっても辛い日だが、これからのためにも顔を上げて前に進み続けなければならない」と気丈に前を向いた。2週間ほど前、妹から「素敵な夢を見た。現実になるまで教えない」と言われていたエピソードを明かし、「このメジャーデビューのことだったと確信している。天国の妹が守ってくれていると思う」と、亡き家族へ思いを馳せた。
アルフォンゾJr.は昨年11月にドジャースとマイナー契約。今季は傘下3Aで打率.313、OPS.814と結果を残してチャンスをつかんだばかりだった。悲しみの中で踏み出した大きな一歩。天国の家族に誓った若き捕手の挑戦が、ここから始まる。
(Full-Count編集部)