大谷翔平のMVPに“待った” 登板回避がもたらす影響…24歳天才が衝撃「7.0」で広がる差

  • MLB
  • 2026.07.27
カブスのピート・クロウ=アームストロング(左)とドジャース・大谷翔平【写真:ロイター、黒澤崇】
カブスのピート・クロウ=アームストロング(左)とドジャース・大谷翔平【写真:ロイター、黒澤崇】

大谷は前半戦メジャー1位のWARをマークしたが…

 ドジャースの大谷翔平投手は、今季もリーグMVPの最有力候補に挙げられていた。唯一無二の投打二刀流という“付加価値”に加えて、MVP投票で重要視される貢献度指標WAR(Wins Above Replacement)でもトップを走っていたことが主な根拠だ。しかし後半戦に入り、その“絶対的地位”が揺らぎ始めている。

 大谷は今季、3年ぶりに開幕から二刀流で復帰。特に投手としては絶好調で、10先発を終えた時点で防御率0.74とサイ・ヤング賞候補に推す声すらあった。しかし6月に左膝の違和感を訴えて以降は登板スキップが増え、オールスター戦の出場も辞退。左膝の炎症により、現在も次回登板の目処は立っていない。

 それでも投手として14試合に先発し、8勝2敗、防御率1.79、85回2/3で95奪三振を記録。稼いだWARは「ベースボール・リファレンス(BR)」版で「2.8」、「ファングラフス(FG)」版で「3.0」と、離脱中でありながらチーム内では山本由伸(WAR3.3)に次ぐ数字を残している。

 もちろん、大谷の凄さは投手だけではない。一時は低調だった打撃も一気に状態を上げ、前半戦だけで22本塁打を放ち、出塁率.403&OPS.957はともに両リーグ5位で折り返した。だが、後半戦に入ると快音はピタリと止まり、8試合ノーアーチ、打率.176、OPS.452とらしくない成績が続く。左膝の影響を感じさせるように、走塁時に足をかばう仕草も散見される。

 前半戦で「3.2(FG版)」だった打者のWARは、後半戦に入り「2.9」へ減少。貢献度という意味でも“らしくない”足踏みが続いている。25日(日本時間26日)時点でのトータルWARは5.9(FG)/5.6(BR)。十分に突出した数字ではあるものの、足踏みする間に両リーグ1位の座からは陥落してしまった。

 そして、大谷に代わってメジャー全体の頂点に躍り出たのが、カブスのピート・クロウ=アームストロング(PCA)外野手だ。

 走攻守に秀でる24歳は今季104試合で打率.291、22本塁打、59打点、OPS.934、26盗塁をマーク。得意の中堅守備でもDRS(守備防御点)12を叩き出し、文字通りフィールド全体を支配している。FG版のWARは7.0、BR版では6.5に達し、大谷に「1」以上の大差をつけて独走態勢に入った。

 大谷の二刀流という唯一無二の希少性は、PCAと言えども再現不能なアドバンテージだ。しかし一方で、3年連続4度のMVP獲得がかかる大谷に対し、投票者側が活躍を“見慣れてしまっている”という現実もある。

 もしPCAがこのまま高水準の成績を維持し、大谷の状態が万全に戻らなければ、データ重視の全米野球記者協会(BBWAA)会員の票がPCAに流れる可能性は十分にあり得る。レギュラーシーズン残りは約2か月。大谷のコンディションとともに、MVPレースの行方は風雲急を告げている。

(Full-Count編集部)

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