打撃向上で際立つ存在感 パ・リーグ各球団の遊撃手が攻守に躍動…激しい定位置争い

打撃成績を向上させるレギュラー陣、攻守でチームをけん引
2026年のパ・リーグでは、各球団の遊撃手が大きな存在感を放っている。レギュラー格の選手が軒並み打撃成績を向上させており、攻守にわたってチームをけん引している。今回は、今季遊撃手として10試合以上守備に就いた選手を球団ごとに紹介する。(成績は26日の試合終了時点)
日本ハムでは、水野達稀内野手がチーム最多の84試合で遊撃の守備に就き、レギュラーとしての地位を確固たるものとした。打率.291、OPS.780という数字は打撃面での貢献度の高さを示しており、いまやチームの中心選手へと成長を遂げつつある。昨季のポストシーズンでも活躍を見せていた山縣秀内野手は、今季は14試合と遊撃手としての出場機会を減らしている。現在は二塁手で10試合、三塁手で18試合とユーティリティとしてチームを支えているが、さらなる飛躍には打撃面で復調が不可欠だ。
楽天の宗山塁内野手は、プロ1年目の2025年に遊撃手として116試合で守備に就いて規定打席にも到達し、打率.260を記録。ベストナインにも輝く活躍を見せた。しかし、今季は開幕前の故障で1軍初出場が7月まで遅れ、打率.179と復帰後も不振に苦しんでいる。今後は本来の調子を取り戻し、再びスケールの大きなプレーを見せることが期待される。また、昨季主に三塁手を務め、最多安打のタイトルを獲得した村林一輝内野手は、宗山の不在に伴い、以前の主戦場だった遊撃に復帰。守備負担が増す中でも打率.284と優れた成績を残している。宗山の復帰で現在は二塁手を務めており、幅広い役割を担ってチームを支えている。
西武では、滝澤夏央内野手が昨季までの課題だった打撃が、今季は打率.295と開眼した。持ち前の高い守備面でも二塁と遊撃を兼任しながらハイレベルなプレーを見せており、攻守にわたって活躍を見せ、大ブレークを果たすシーズンとなりつつある。一方、源田壮亮内野手は開幕前のワールド・ベースボール・クラシックで日本代表の遊撃手として活躍したが、開幕後は打率.206と低打率にあえいでいる。それでも遊撃手としてチーム最多の76試合に出場し、7月は月間打率.444と好成績を残している。7年連続で三井ゴールデン・グラブ賞に輝いた名手の巻き返しなるかに注目が集まる。
激しい定位置争いを繰り広げる各球団、後半戦も躍動なるか
ロッテでは、友杉篤輝内野手が4月に月間打率.366と好調を維持し、キャリア平均の打率.230を上回る打率.249を記録している。守備でも好プレーを連発し、レギュラーとして攻守に貢献している。さらに、小川龍成内野手は、二塁手として出場を重ねているが、友杉が遊撃手の定位置をつかむ前は二塁と遊撃を兼任し、広い守備範囲を生かして奮闘した。昨オフに楽天から移籍し、6月5日に支配下登録された山崎剛内野手も遊撃手として16試合に出場し、打率.279を記録した。ロッテはユーティリティ性が高い選手が多いのが特徴的である。
オリックスでは、遊撃手として10試合以上に出場した選手は紅林弘太郎内野手のみ。チーム最多の87試合に遊撃手として出場し、すでに12本塁打、OPS.740と自己最高の数字を記録している。まさにキャリアハイのシーズンを突き進んでおり、大型遊撃手としての完成形に近づきつつある。
首位を走るソフトバンクは、4選手が遊撃を務めている。プロ2年目の庄子雄大内野手がチーム最多の46試合で遊撃の守備に就き、14盗塁と持ち味を発揮している。6月以降は月間打率1割台と疲労の色も見えるが、盛り返しに期待がかかる。一方で、4月と5月の月間打率が1割台だった野村勇内野手は、6月に打率.333、4本塁打と復調を見せ、7月も月間打率.292と好調が持続している。プロ17年目の今宮健太内野手は打率.197と苦しんでいるが、本職の遊撃手に加えて二塁手で11試合、三塁手で2試合にそれぞれ出場している。川瀬晃内野手も遊撃手で21試合、二塁手で15試合、三塁手で3試合、一塁手で2試合と内野の全ポジションで守備に就き、例年通りにスーパーサブとして堅実な働きを見せている。
今季のパ・リーグは、大半の球団で遊撃手がキャリア平均を上回る打撃成績を残しており、例年になくハイレベルな争いが繰り広げられている。内野の要である彼らが今後も攻守でチームをけん引し、優勝争いの行方を左右するようなプレーを見せてくれることに期待したい。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)