大谷翔平が24号ボールを欲しがった理由 「長男の初観戦」とお宝グッズ交換の舞台裏

大谷翔平のサイン入りグッズを手に入れたルイス・ゴメスさん【本人提供】
大谷翔平のサイン入りグッズを手に入れたルイス・ゴメスさん【本人提供】

警備員も知らなかった「大谷の想い」…夢を叶えた激レアトレード

 ドジャースの大谷翔平投手が7月31日(日本時間8月1日)、本拠地レッドソックス戦で放った24号2ラン。めったにホームランボールの交換を申し出ない大谷だが、この日は自ら返却を求めたという。背景には「生まれたばかりの長男が初めてスタジアム観戦に訪れていた」という感動的な事実があった。

 見事にボールをキャッチし、その交換に応じたドジャースファンのルイス・ゴメスさんが、一夜明けてトレードの真相や大谷へのメッセージを語った。

 本塁打の直後、ドジャースタジアムの警備員からトレードを打診されたゴメスさん。大谷自身がホームランボールの返却を希望するのは極めて珍しく、警備員もその詳細な理由は把握していなかったという。

 しかし、後にこの試合が大谷の愛息にとって記念すべき「球場初観戦」だったことが判明。「オオタニにとってきっと特別な意味を持つボールだと思った」と振り返るゴメスさんは、その背景を尊重してボールを手放すことを決断した。

 交換で手にしたのは、大谷の直筆サイン入りのボールとバットの2点。ゴメスさん自身も「生まれた日からドジャースファン」と語る筋金入りのコレクターだけに、「オオタニのサインを2つも受け取れるなんて、まさに夢が叶った瞬間でした」と喜びを爆発させた。

 このトレードにはゴメスさんの父親も大興奮。「片方は自分が持っていたい」とおねだりされたほど。激レアな宝物は額装し、自宅のゲームルームに一生の記念として飾られる予定だ。

 29歳のゴメスさんは地元ロサンゼルス在住で、シーズンチケットを4年間保有。大学時代まで投手として活躍した経歴を持ち、今回打球を捕球したのは大学時代から11年間愛用し続けている相棒のグラブだった。

「打つ直前、友人に『彼は僕のところに打ってくるぞ』と話してグラブを構えていたら、本当に正面に一直線で飛んできたんだ」

 目前の席が空席だったことも幸いし見事ノータッチで捕球したものの、「これまでずっと野球をやってきたけれど、あのボールを捕る時が間違いなく人生で最もプレッシャーを感じた瞬間だった」と笑顔を見せた。大谷について「投手としても打者としても世界最高。投打両方でトップに立つ選手なんて2度と現れないかもしれない。そんな存在を同じ時代に目撃できること自体が奇跡だ」と絶賛した。

 最後に、大谷への直接のメッセージを求められると、情熱的な言葉で締めくくった。

「もし直接伝えられるなら、彼のプレーを見られることは本当に光栄だということです。すでに史上最高の選手(GOAT)であるにも関わらず、誇り高く自らを律し、常に目標を掲げて突き進む姿勢を心から尊敬しています。昨日、彼は私の夢をたくさん叶えてくれました。いつか彼に直接会える日が来るといいなと思っています」

 愛息の「球場デビュー」を自らのバットで祝った大谷翔平。その記念球は、ファンの温かいリスペクトと引き換えに、無事に大谷ファミリーのもとへと届けられた。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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