CS進出狙うDeNA、カギを握る「5番打者」 “動かせない”キーマン…専門家が期待する2人

DeNA・相川亮二監督【写真:イワモトアキト】
DeNA・相川亮二監督【写真:イワモトアキト】

エンカーナシオン2安打も…好機にあと一本が出ず

 クライマックスシリーズ(CS)進出の鍵は、新助っ人の後続の打者が握っている。DeNAは23日、横浜スタジアムでの阪神戦に3-5で敗れて3連敗となった。「4番・右翼」で先発出場したヘラル・エンカーナシオン外野手が2安打を放つなど、阪神を上回る12安打も好機にあと1本が出ず惜敗。チームはCS進出圏内の3位につけているものの、4位のヤクルトとは0.5ゲーム差と僅差での争いが続いている。

 2点ビハインドを終盤に追いつきながらも敗戦。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)の4球団で、通算21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は、DeNAの今後について「5番打者がポイントになると思います」と言及した。

 DeNAは今季、開幕4連敗を喫するなどスタートダッシュに失敗。徐々に巻き返し、借金9ではあるが3位につけている。巻き返しをけん引したのが、6月に加入したエンカーナシオン。8月12日の中日戦(バンテリンドーム)で2打席連続本塁打を放つなど、ここまで39試合に出場して打率.299、9本塁打、34打点。中軸が固まり、打線が機能してきている。

 この日の阪神戦でもエンカーナシオンは、リーグトップの12勝を挙げている高橋から2回に右前打。4回には左中間二塁打を放って反撃の1点につなげた。DeNAはここまでチーム防御率3.51でリーグ最下位。一方、チーム打率.244は同2位で、総得点428も同1位と打撃で勝ち切るのがチームカラーとなっている。

 投手陣に課題を抱えるだけに、「やっぱりベイスターズは、ある程度点を取っていかなきゃいけないところがある」と野口氏は指摘する。強烈な打棒を発揮している193センチ、113キロのエンカーナシオンは今後、マークが厳しくなることが予想されるだけに、前後を打つ打者が鍵を握ってくる。

DeNAの宮崎敏郎(左)と佐野恵太【写真:荒川祐史、井上学】
DeNAの宮崎敏郎(左)と佐野恵太【写真:荒川祐史、井上学】

3番・筒香は3安打「チャンスで回す役割の選手も必要」

 この試合は「3番・一塁」で出場した筒香嘉智内野手が3安打してチャンスメーク。ただ、5番の宮崎敏郎内野手は1安打に終わった。2度の首位打者獲得経験を持つ実績十分のベテランだが、最近3試合は11打数1安打の打率.091で「元気がなさそうなのが気にはなる。ちょっとお疲れなのかなっていう感じはする」と野口氏も心配する。

「エンカーナシオンはいい打撃を見せています。今の打線を考えると、エンカーナシオンの次の打者が重要になってくる。この先、例えば2死二塁でエンカーナシオンに回ってきたら、(四球で)歩かされることが出てくる。一方で、(筒香のように)チャンスでエンカーナシオンに回す役割の選手も必要です」

 筒香を3番で残すなら、この日のように宮崎を5番に入れるか、宮崎と同じく首位打者や最多安打のタイトルを獲得したことがある佐野恵太外野手らが5番候補になる。野口氏は「状態が良くて3番で機能している筒香は動かしづらい。そうなると宮崎や佐野が入ることになる」と推測する。

「ちょっと疲れている時期でしょう。これだけ暑い中でやっていて、年齢的なものというか、夏バテ的なものもあると感じます。5番に入る選手たちの奮起を期待します。実力者でありますし、体調をしっかり整えて頑張ってほしいと思っています」

 下剋上での日本一から2年。短期決戦の戦い方を知る選手はそろっている。リーグ優勝は極めて厳しい状況でも、CSに進出できれば、その経験は大きな武器になる。若手が台頭し、新助っ人も機能。そういった状況だからこそ、ベテランのさらなる奮起が、CS進出の大きな鍵を握っていると言えるだろう。

(尾辻剛 / Go Otsuji)

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