森下翔太とサトテル、タイトル争いの行方を占う 専門家が指摘した“我慢”「許されない」

森下翔太がリーグ単独トップ31号、佐藤輝明に1本差
阪神の中軸2人のハイレベルなタイトル争いが続いている。セ・リーグ首位の阪神は23日、横浜スタジアムでのDeNA戦に5-3で勝利。森下翔太外野手は、セ・リーグ単独トップに立つ31号を放ち、決勝の2点適時打も記録するなど4安打3打点。同じく4安打した同僚の佐藤輝明内野手と激しいタイトル争いを展開している。
ペナントレースが終盤を迎えても、森下と佐藤の勢いは止まらない。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)の4球団で通算21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「この後も2人でいい争いをしていくんじゃないでしょうか」と展望を口にする。
「2人は凄く仲がいいし、相乗効果はあると思います。優勝が決まるまでは、ホームランだけを狙って打席に立つことは許されないので、グッと我慢して臨まないといけません。でも森下の今の打撃を見ていると、そのまま普通にやっていれば、どんどんホームランも出ていく状態だと思います。(佐藤)輝といい争いをしていくでしょう」
森下が打てば、佐藤も負けじと打つ。まずは初回、森下が左翼席中段に先制の31号ソロ。30本で並んでいた佐藤を突き放す一発となった。続く佐藤は本塁打こそ出なかったものの、中前打で出塁した。
3回は1死から森下がDeNA・宮崎のグラブをはじく三塁への内野安打で出塁。佐藤の右翼線二塁打で好機を拡大し、5番・大山悠輔内野手の二ゴロの間に2点目を奪った。6回には佐藤が右翼線二塁打を放ち、森下よりさきに猛打賞を記録。伏見寅威捕手の右前適時打で3点目のホームを踏んだ。
同点の9回は森下がDeNAの守護神・ショーン・レイノルズ投手の161キロ直球を捉え、右前に2点適時打。この試合4本目の安打で勝ち越すと、佐藤も右前に4本目の安打を放った。
森下は打率3割目前…佐藤とともにリーグ連覇へけん引
ここまでセ・リーグ打撃3部門のトップを森下と佐藤で分け合っている。本塁打は森下が31本でトップ、佐藤が30本。打点は佐藤が82打点で1位、森下が70打点で2位につけている。打率は佐藤がリーグ唯一の3割で.318。ただ2位の森下も3割目前の.299で、逆転の可能性を残す。
昨年、本塁打と打点の2冠に輝いた佐藤には、史上9人目となる3冠王の期待もかかる。ただ、その偉業に立ちはだかる最大のライバルが、チームメートの森下。本塁打は1本先行を許し、打率と打点も迫られている。
森下の打撃について、野口氏は「前で捉える今の打ち方が、自分のものになってきているのではないでしょうか。馴染んで、いい感じになっているように見えます」と分析。昨年までは不振に陥ると抜け出すまでに時間がかかるタイプだったが「スランプが来なければいいなと思っていましたけど、この感じだとスランプはなさそう」とさらなる活躍に期待を寄せる。
「もう最後の最後まで今の感じでいきそうです。今年は春先からずっと波が少ない。タイトル争いをしているし、3割はほぼ手中にしている。何かのタイトルが獲れればいいですね。一番チャンスがあるのはホームランだと思います」
2位・巨人を3.5ゲーム差に突き放し、首位を走る阪神の打線について「大山の存在が森下と(佐藤)輝を楽にしています。阪神のクリーンアップは相手の脅威です」と称賛。激しいタイトル争いを繰り広げる森下と佐藤が、リーグ連覇の道を切り開いていきそうだ。
(尾辻剛 / Go Otsuji)