2023年までオリックスでプレーした身長198センチの右腕、ジェイコブ・ワゲスパック投手は今季タイガースでプレー。28日(日本時間29日)時点で、23試合に投げて防御率2.40と好投を見せている。
198センチの長身でも話題となったワゲスパックは、1年目は32試合で防御率2.97の成績を記録。来日当初は先発だったが、10試合を投げ終えて救援に配置転換となり、以降は22試合で防御率1.25と適性を見せた。日本シリーズでは5試合で1勝3セーブ、7奪三振、防御率0.00の好投を見せた。
米復帰1年目はレイズで4試合の登板に終わり、昨年は1年間マイナー暮らし。今季6月、ブルワーズからトレードでタイガースに移籍したタイミングでメジャーへ。10試合連続無失点を記録するなど、アピールを続けている。
「日本で活躍するには、フォークボールか、良いチェンジアップが必要なんだ。日本でチェンジアップをもっと投げることを学んだ。だからアメリカに戻ってきた時も、より自信を持ってチェンジアップを投げられるようになっていたんだ」
日本で磨きをかけたチェンジアップは、今季被打率が.091と武器の一つになっている。
「打者のバランスを崩すためさ。日本の打者はアプローチが選球眼豊かで丁寧だから、バランスを崩し続けないといけない。日本でチェンジアップをもっと投げることを学んだのが、ここ(メジャー)でも役に立っているよ」
日本などアジアでのプレーを経て、メジャーに戻った選手が活躍するのはもはや当たり前のこととなりつつある。
「海外に行くと、コンフォートゾーンから抜け出すことになるよね。NPBやKBO(韓国プロ野球)の環境に慣れないといけない。アメリカに戻ってきた時、より柔軟性が身についていて、さまざまなタイプの野球に適応できるようになっているんだと思う。違ったタイプの野球を経験したことで、それを自分自身のアドバンテージとして生かせるようになった」
オリックスでの2年間「素晴らしい仲間だった」
オリックスでは2年間プレー。2023年シーズン後に、メジャー復帰を目指して日本を去ることになった。ともに戦ったチームメート、特に同じリリーフ投手たちとは親交を深めた。
「アベ、ヤマモト、クロキ……ソウイチ。あ、ヒラノさんが今年引退するんだよね。センパイ! 彼とも親しかった。本当に素晴らしい仲間たちで、いいチームメートばかりだった」。オリックス時代の話になると、自然と頬が緩む。
グラウンド外でも日本を楽しんだ。「一蘭が最高だったね! 夜遅くでも朝でも、いつでもやってるしね。神戸に住んでいたから、もちろん神戸牛も食べたよ。でも豚骨ラーメンやカレーが本当に好きだった。毎日でも食べられる」。
妻と結婚し、迎えた日本でのシーズン。日本を離れた翌年には長男、昨年末には長女も生まれた。
「当時は妻も一緒に日本に来ていて、本当に楽しかった。今は子どもが2人いるから、日本に連れて行って、僕たちが住んでいた場所やいろんなところを見せてあげたり、昔の友人に会わせたりしたいな」
現在は32歳。今季はメジャーでキャリアハイと言えるシーズンを送っており、今後、米国でスター街道を駆け上がるかもしれない。それでも、オリックスへの“愛”を忘れない。
「機会があれば、ぜひまたプレーしたい。もちろんメジャーリーグも素晴らしいし、ここでプレーするのも大好きだからね。でも(オファーがあれば)全然ウェルカムだよ。今でもオリックスの選手たちや通訳とは連絡を取ってるんだ」
右腕は最後に、オリックスファンへメッセージを送った。
「みんなが恋しいよ。京セラドームでプレーすることや、ファンのみんなに会うのが恋しい。みんな本当に熱狂的だからね。これからも情熱的に応援し続けてほしいし、オリックスの幸運を祈っているよ。ガンバッテ!」