甲子園の忘れぬ“37分間”「あれ?」 天国から地獄…阪神ファンも乱入し猛抗議した“幻の一発”|球界群像 八木裕#15
八木裕氏がサヨナラ本塁打を放ち喜ぶも、直後に判定が覆り二塁打に【写真提供:産経新聞社】阪神・八木裕氏が放った“幻のサヨナラ2ラン”…HR判定から一転、エンタイトル二塁打に
判定が覆った……。1992年9月11日の阪神-ヤクルト戦(甲子園)での「幻のサヨナラ2ラン騒動」は、この年の阪神で大きくクローズアップされた一件だった。その“劇的弾”を放った元阪神外野手の八木裕氏(野球評論家)は、「私の歴史を振り返るなかで一番の出来事だと思う」と話す。本塁打がエンタイトル二塁打に訂正され、阪神・中村勝広監督が審判団に猛抗議するなど、37分間の中断もあった舞台裏を当事者がプレーバックした。
それはヤクルトとの首位攻防戦で起きた。3-3で迎えた9回2死一塁で、「5番・左翼」の八木氏は5番手・岡林洋一投手のスライダーを捉えた。左中間への大飛球はフェンスに当たってスタンドイン。平光清塁審が右手を回してホームランと判定したが、ヤクルトサイドが「フェンスラバーに当たってスタンドに入った」と抗議した。その結果、審判団が判定を覆してエンタイトル二塁打に。中村監督が抗議したものの認められず、連盟提訴を条件に2死二、三塁で試合再開となった。
その間、37分の中断。一部のファンがグラウンドに乱入する騒ぎもあった。試合は延長15回3-3の引き分け。中断時間も含めて6時間26分の最長ゲームにもなった。これが有名な「幻のサヨナラ2ラン騒動」だ。「誰しもが、僕に関してはその話題をされますし、チームが優勝できるか、できないかって時に起きたことなので注目はされました。自分の中の大きな1ページではありますね」と八木氏も話した。
阪神で活躍した八木裕氏【写真:山口真司】没収試合による敗戦危機に…中村監督「すまんけど、この後もプレーしてくれるか」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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