韓国に痛恨の逆転負け、侍J指揮官に生じた“焦り” 裏目に出た継投…疑問が残った投手運用

スーパーラウンド初戦で暗雲、疑問が残った“継投策”
台湾・台北で開催されている「第14回 BFA U18アジア野球選手権」に出場中の侍ジャパンU-18代表は11日、スーパーラウンド初戦でライバル・韓国代表に2-3で痛恨の逆転負け。2016年以来のアジア制覇へ後がなくなった。指揮を執る岡田龍生監督は「(韓国は)すべてにおいてレベルが高かった」と悔しさを滲ませた。
打線は初回に3番・小野舜友内野手(横浜)と、5番・萬谷堅心外野手(花巻東)の適時打で2点を先制した。先発の杉本真滉投手(智弁学園)も3回まで失点を許さず。日本ペースで進むかに思われたが、4回に継投で計算が狂い始める。
2死から杉本が相手4番のイ・ホミン内野手に左翼へソロを被弾して1点差に迫られる。次打者に四球を与えると、岡田監督は、12日のチャイニーズ・タイペイ戦で先発が予定されていた前田侑大投手(高岡第一)を投入した。前田は、1回2/3を無失点に抑えるも、変化球の制球に苦戦。指揮官は早めの継投を余儀なくされ、6回からは末吉良丞投手(沖縄尚学)をマウンドに送った。
この起用も裏目に出る。末吉は先頭打者を四球で歩かせると、犠打後に二塁打を浴びて同点とされて降板となった。小林鉄三郎投手(横浜)をマウンドに送るも、韓国の勢いを止められず、逆転の適時二塁打を許してしまった。
6回の継投について、試合後に岡田監督は「(末吉は)球が走っていなかったので。他の投手はいるので、継投は早い方がいいかなと」と説明。前田、末吉と本来の調子にない2投手をマウンドへ送り込んだことが、敗戦の一因となった。
決勝進出へ、運命のチャイニーズ・タイペイ戦は織田翔希が登板「日本のエースなので」
懸念点はチームの編成面にも及ぶ。この日登板した投手は全員が左腕であり、韓国打線に球筋を見慣れさせてしまったことも響いた可能性がある。「右の投手の数人が二刀流のポジションになるので。想定した投手がたまたま左が多かったということです」と説明する。
実際、救援での起用が想定される右投手のうち、福島陽奈汰(東海大熊本星翔)や池田聖摩(横浜)は内野手登録となっており、投手陣の運用に歪みが生じていたのは確かだ。
決勝進出に向けて、12日のチャイニーズ・タイペイ戦は勝利が絶対条件となる。運命の一戦で先発のマウンドに上がるのは、今夏の甲子園で大会史上最速の156キロを計測した織田翔希投手(横浜)だ。
「日本のエースなので、自分の投球してくれれば」
今夏に“怪物”と称された右腕も、今大会は初登板となり未知数の要素が多い。“至上命題”であるアジア制覇に向けて、投手の起用方法に課題が残る一戦となった。
(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)