369億円の重圧→極度の不振 眠れるタッカーが明かした覚醒の裏側「問題ない」

ドジャースのカイル・タッカー【写真:アフロ】
ドジャースのカイル・タッカー【写真:アフロ】

タッカーが14号満塁弾を含む3安打5打点で今季初の8連勝に貢献

【MLB】ドジャース 6ー2 マーリンズ(日本時間12日・マイアミ)

 ドジャースのカイル・タッカー外野手が11日(日本時間12日)、敵地のマーリンズ戦に「4番・右翼」で先発出場し、14号満塁弾を含む3安打5打点と勝負強さを発揮した。チームは快勝して今季初の8連勝を飾り、地区優勝へのマジックを「5」に減らした。4年総額2億4000万ドル(約369億円)の大型契約で加入しながら不振にあえいだ主砲が、悲願の戴冠へ向けて確かな手応えを口にした。

 試合を決めたのは2-1で迎えた7回2死満塁だ。左腕ギブソンのスイーパーを鋭く振り抜くと、打球は右越えへと吸い込まれるアーチとなった。「打席でしっかりボールを見極めて、芯で捉えること。簡単にアウトにならずに、とにかく強くいい打球を打つことを意識していた。打ったボールがどこへ飛ぶかは結果次第だが、強い打球を打つことを心がけている」と振り返った。

 今季は序盤からスイングのズレに悩まされ、本来の打撃を見失う時期が続いた。8月は打率.195の大不振。9月も8日(同9日)まで4試合連続無安打と底を打つ時期もあったが、直近2試合で連続3安打と急浮上。打撃コーチ陣とともにバットがスイングゾーンを長く通るようフォームの修正に取り組んできた。「これまではバットがゾーンに入ってすぐ抜けてしまっていた。ゾーンを長く通せれば、逆方向に大きな打球や手前で裁いたりすることができるので、ミスへの許容範囲が広がる。口で言うのは簡単だが実際にやるのは難しい。ただ、ここ最近はかなり本来の感覚に戻ってきた」と明かした。

 高額年俸に見合う結果を求められ、周囲からのプレッシャーも少なくなかったが、背番号23の心静かな姿勢は崩れなかった。スランプに苦しんだ時期について問われても「問題ないよ。野球はタフなスポーツだし、このリーグには素晴らしい投手がたくさんいる。最高峰のリーグだから、時に難しい時期があるのは当然だ」と意に介さない。「野球はタフだが、常に前を向いて次の試合へと気持ちを切り替え、全力を尽くすだけ」と淡々と語った。

 大谷翔平、フリーマンが不在の中で打線を力強く牽引する。「打席で自分の役割を果たすこと。これからはプレーオフに向けて本当に重要な試合が控えている。個人の成績がどうだったかは関係ない。勝つこと、そしてチームの勝利に貢献すること、それだけを考えてプレーしていく」と静かに闘志を燃やした。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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