大谷翔平が抱えるPSへの不安 復帰5連戦で見えた“失速”、ド軍に不吉な魔物も

最終戦で技ありの一打も…大谷らしい強打ではなかった
【MLB】ドジャース 5ー1 ジャイアンツ(日本時間28日・サンフランシスコ)
ドジャースの大谷翔平投手は、確固たる手応えを得られぬまま10月のポストシーズン(PS)を迎えることになった。27日(日本時間28日)に敵地で行われたジャイアンツとの今季最終戦に「1番・指名打者」で先発出場し、3打数1安打。移籍後ワーストの18試合連続ノーアーチでレギュラーシーズンを終えた。
最終戦で生まれたヒットは、3回1死一塁の第2打席。左腕ロンズウェイが投じた真ん中付近の93マイル(約149.7キロ)のシンカーに反応した。打球は内野シフトでガラ空きとなっていた三塁線を抜け、左前打となった。
技ありの一打で2試合連続安打――。と言えば聞こえはいいが、主砲・大谷に求められているのは、やはり相手を脅圧する圧倒的な強打だ。この打撃のバットスピードは67.8マイル。安打という結果こそ出たものの、完全復調を予感させる力強いスイングとは言いがたかった。
右腕上腕二頭筋の炎症から復活を目指す大谷の状態を示すバロメーターとなりそうなのが、バットスピードだ。復帰初戦となった23日は76.4マイルを記録したものの、24日は75.7マイル、サンフランシスコへ移動した25日は73.9マイル、26日は72.2マイルと、試合を重ねるごとに数値が低下している。痛めた右腕はまだ万全ではなく、連戦の負荷に耐えきれていないのではないか――。そんな懸念が募る。
ただし、地区優勝を果たしたドジャースのポストシーズン開幕は10月3日の地区シリーズからとなる。決戦までの5日間を休養と入念なケアに充てられる点は大きな救いだ。また、ポストシーズンは日程上、長くても3連戦にとどまる。
一方で、チームには不気味なジンクスも漂う。この日の延長戦勝利により、チームは3年ぶりにシーズン100勝を達成した。これまで球団史上11度の100勝を記録しているが、意外にも100勝以上に達したシーズンでワールドシリーズを制したことは過去に一度もない。世界一に輝いた2024年は98勝、2025年は93勝だった。
手負いの大谷は自らの負傷とどう向き合い、チームを劇的な勝利へ導く打撃を見せるのか。ワールドシリーズ3連覇をかけた至高の戦いは、6日後に幕を開ける。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)