ドラフト前日に「清宮じゃなくなった」 村上ら強打者揃いも…元巨人スカウト部長が明かした舞台裏

巨人でスカウト部長を務めた岡崎郁氏【写真:編集部】
巨人でスカウト部長を務めた岡崎郁氏【写真:編集部】

元巨人スカウト部長の岡崎郁氏が「Full-Count LAB」に出演

 2026年の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は今月22日に開催される。巨人のスカウト部長を務めた岡崎郁氏が、指名する選手の“評価方法”に加え、さらにともに抽選で外したが清宮幸太郎内野手(早実高)、村上宗隆捕手(九州学院高)を1位指名した2017年ドラフトの舞台裏を明かした。

 岡崎氏は巨人で内野手として活躍し、引退後は2軍監督や1軍ヘッドコーチを歴任。スカウト部長も担当し、選手を「育てる側」と「獲る側」の両方を知る。ポッドキャスト番組「Full-Count LAB―探求のカケラ―」では、ファンには見えない指名の裏側を語った。

 2017年は清宮、村上、安田尚憲内野手(履正社)と、高校生スラッガーが注目を集めた年だった。巨人は1位で清宮を指名したが、岡崎氏は「僕これ初めて言いますけど」として、実は前日の会議で「清宮じゃなくなったんですよ」と明かした。1位指名には親会社トップの承認が必要で、そこで別の選手に変わったという。知っていたのは当時の鹿取義隆GMと岡崎氏ら上層部だけだった。しかし「当日にまた戻りました、清宮に」という。

 抽選で清宮を外すと、外れ1位で村上を指名した。「3年のときに甲子園に出ていなくて、全国区の清宮に対して“九州の村上”という感じでした。でもすごいホームランを実際に見ていますし、あの体格で足が速い。当時は捕手で肩も強かった」。結局、村上も抽選を外し、鍬原拓也投手(中大)を獲得した。

巨人・大城卓三(左)と岸田行倫【写真:小林靖、黒澤崇】
巨人・大城卓三(左)と岸田行倫【写真:小林靖、黒澤崇】

「いい選手は努力した順番ですから」

 この年の巨人は2位で岸田行倫(大阪ガス)、3位で大城卓三(NTT西日本)と捕手を続けて指名した。周囲から疑問視する声もあがっていたが、岡崎氏は「ドラフトのバランスじゃなくて、チームのバランスを考えている」と説明。70人の支配下枠のうち当時の巨人には6人しかいなかった。捕手獲得は優先事項だったため、評価の高い2人の捕手を獲得。両選手は現在もチームの主力としてプレーしている。

 投手を見るときは、打者目線で「打ちやすいか、打ちづらいか」を重視する。「同じ150キロでも打ちやすい150キロと打ちづらい150キロがある。スピードだけ見るならスカウトはいらないですからね」。投げ方がボールの質を決め、故障のリスクにも直結するという。

 打者で見るのは「伸びしろ」。カテゴリーが上がるほど野球のリズムは速くなり、それに対応できる身体能力が欠かせない。さらに重視するのは、地道な練習を続けられるかどうか。「いい選手っていうのは努力した順番ですから」。今年はどんなドラマが展開されるのか、ファンも注目している。

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