野手転向で届いた連絡…思わず「楽しくねぇよ」 別の道を歩む「高校BIG4」の今

投手じゃなくなったことへの悔しさ「もちろんありました」
今季から野手へ転向した阪神・西純矢外野手は岡山・創志学園高時代には岩手・大船渡高の佐々木朗希(現ドジャース)らと並ぶ「BIG4」と称される投手だった。奥川恭伸投手(ヤクルト)や阪神で同僚の及川雅貴投手が活躍するなか、育成契約の野手となった西はどのように3人を見ているのだろうか。元阪神タイガースWomenの田中亜里沙さんの“直撃取材”で胸中や佐々木との軽妙なやりとりも明かした。(全2回の後編)【聞き手・田中亜里沙、構成・喜岡桜】
――高校時代は投手として「BIG4」と称えられていましたよね。3人の活躍を見ていて、打者に転向した西選手に焦りはありますか?
「すごいなと思って見ています。『BIG4』というフレーズは、自分で言い出したわけじゃないんで、そこまで意識する必要はないかなとは思っているんですけど。でも、やっぱり負けないように頑張りたいっていう思いはちゃんとありますね。野手という別路線になりましたが、僕はバッターとしてなんとか頑張っていけたらと思っています」
――野手に挑戦することになった西選手へ、3人から連絡はありましたか?
「佐々木選手からありました。『バッターすんの?』みたいな。たまに連絡を取るんですけど『楽しそうだね』って連絡もきました。野手になってから毎日すごい(練習が)大変なので『楽しくねえよ!』って感じです(笑)」
――ピッチャーじゃなくなることに対して悔しさはありましたか?
「それはもちろんありましたけど、仕方ない。ピッチャーにこだわることもできたかもしれないです。でも、気持ちは割とすぐに切り替えられました」
――野手に転向してから、守備で戸惑ったことはありましたか?
「今シーズン、1回だけエラーをした時ですね。(高校時代によく使用した)岡山県倉敷市のマスカットスタジアムでの試合で、ソフトバンクの山川選手の打球でした。とんでもなく高く上がって、ノックでも受けたことがないような打球でした。だから難しくて……。
自分の追い方も悪かったので目線がブレてしまって。地震が起きているじゃないかってくらいボールが揺れているように見えて、落としてしまったんです。自分がエラーしたあと、すぐにピッチャーが交代になったので、すごく申し訳ないと思っています。だけど、今季のエラーは1個しかないんで。次は同じミスを絶対にしないように練習しています」

2027年シーズンは「とにかく打たないと」
――私がこれまでに見た西選手のプレーで印象的だったのは、ライトからワンバウンドでストライク送球をされていた場面。私は外野手でしたが、投手をしていたら、あれだけ綺麗で正確な送球ができるんだと驚きました。
「ありがとうございます。野手になってから秋も春もキャンプを通してずっと基礎練習をしていましたし、高校時代にもある程度やっていました。守備の練習では特別なことをやろうとは考えずに堅実さを大切にしています。春先にはそういう経験もできなかったので、だんだんと練習が実戦に生きて、良い成功体験ができたと思います」
――2027年シーズンからセ・リーグでもDH制が導入されますね。
「そうっすね。自分にとってラッキーかもしれないです。けど、まずは結果をちゃんと残してからじゃないと、1軍の舞台に達することは厳しいと思うんです。DHで出たいというよりは、守備もちゃんとできているっていう評価をいただいてから1軍の試合に出場したいですね」
――まずは支配下登録ですね! 少し気が早いですが、2027年シーズンに向けての意気込みもお聞かせください。
「とにかく打たないと、だと思うので。とにかく自分のやることをしっかりやるっていうのが1番大切かな。秋季キャンプや、春のキャンプでしっかりアピールして、とにかく結果にこだわってやっていきたいですね。1番分かりやすい打率であったり、ホームランの本数であったり、OPSの数値にこだわって、誰が見ても納得する成績を残せるように頑張りたいと思います!」
――ありがとうございました。来シーズンを楽しみにしています!
(喜岡桜 / Sakura Kioka)