リーグ1位の0.81、鷹・鈴木豪太が備える武器 打者圧倒の“魔球”…激変の4.2→38.2

2025年ドラフト3位でソフトバンクに入団した鈴木豪太【写真:球団提供】
2025年ドラフト3位でソフトバンクに入団した鈴木豪太【写真:球団提供】

ルーキーながら1軍に定着、日本シリーズでも好投

 2025年ドラフト3位で大商大からソフトバンクに入団した鈴木豪太投手。今季序盤は失点する場面が目立ったが、6月以降は防御率0点台と抜群の安定感を発揮した。40登板で4勝1敗5ホールド、防御率1.74をマークし、ブルペンを支えた。

 DeNAとの「SMBC日本シリーズ2026」では第2戦で初登板。8回に走者を背負った状況で松本裕樹投手からバトンを受けて無失点に抑え、逆転された直後の嫌な流れを断ち切った。第3戦では9回に登板して3人で退け、延長10回サヨナラ勝利に繋げた。今回はそんな23歳右腕のピッチングを掘り下げる。(数字はすべて2026年シーズン終了時点)

 鈴木豪はストレートとカットボールを中心とする投球スタイルで、今季は両球種ともに被打率1割台。最も投球割合が高いストレートは平均球速約145キロと決して速くないが、5月20日のオリックス戦を最後に長打を許しておらず、カットボールとともに強みとなっている。

 サイドスローからのストレートは、浮き上がるような軌道で打者に向かう。その特性を生かすべく高めへ意図的に投じることが多く、高めの投球割合は54.2%。高めのスイング奪空振り率はリーグ平均を約13ポイントも上回る34.4%をマークした。

カウント球としても機能したカットボール

 もう1つの武器であるカットボールは、「自分の中で優先度はかなり低かった」と語る通り、3・4月の投球割合は持ち球の中で最少の4.2%だった。しかし、倉野信次投手チーフコーチ兼ヘッドコーディネーターの助言で使用頻度を高めると成績が安定。打者の左右を問わず投じられ、8月以降はストレートを抜いて最多の投球割合を記録するまでになった。9・10月には38.2%に及んだ。

 カットボールはカウントで投球割合が変動し、ストライク先行時の21.9%に対し、ボール先行時には38.7%に上昇した。ボール先行時でもストライク率83.6%とカウントを整えやすく、被打率.053(19打数1安打)と打ち込まれないためだ。本人も「今は困った時にカットボールが選択できる」と語るように、不利なカウントでも自信を持って投じられる切り札となった。

 1イニングあたりに許した安打と四球の合計を示す指標「WHIP」で、リーグ救援投手でトップの0.81を記録した。カットボールがカウント球として機能し、与四球率は1.74をマーク。安打を許さないだけでなく四球で崩れない制球力も相まって、リーグで最も走者を許さない投球につながった。

 6月25日のオリックス戦では1死満塁で登板し、若月健矢捕手を初球のカットボールで併殺打に仕留めて1球で初白星をつかんだ。シーズン中盤以降の勢いそのままに、ポストシーズンでも期待に応える好リリーフを見せている。

 日本シリーズ終了後は、侍ジャパンの一員として「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」に臨む。アマチュア時代を含めて初めてとなる日の丸の舞台でも、堂々としたピッチングが期待される。

(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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